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中村茂 Nakamura Shigeru – 沖縄拳法

1891〜1969年。沖縄拳法の創始者。
中村茂は1891年(明治24年)に父幸吉、母カメの長男として沖縄県名護市に生まれる。幼い頃に父幸吉から手(ティ)を習った。幼くして父を亡くし、父の弟中村貞一より手を学んだ。長じて那覇の沖縄県立第一中学校に進学すると、屋部憲通、花城長茂、東恩納寛量、糸洲安恒というそうそうたる武人たちから空手の指導を受ける。卒業後、名護に戻るが、那覇の泊から名護に移り住んだ那覇手の武士国吉真吉と出会う。国吉真吉の師は中国にわたり中国拳法を学んできた那覇市湧田の崎山喜徳である。中村茂は国吉真吉から「二十四歩」の型を学んだ。
中村茂の沖縄空手界に対する最大の功労は「試合なくして空手なし」を公言して防具付き自由組手を考案、ルール化し、試合を実践したことである。「沖縄空手に流派はない」という信条を持ち、沖縄空手界が一致団結して、自流の殻に閉じこもらず、流派の垣根を超えて実戦に役立つ技を究めようと空手の超流派的大衆化を目指して、1960年に県内で初めて防具付き組手を取り入れて試合を行った。中村茂は沖縄空手界において「防具付き組手」の始祖的存在である。1969(昭和44)没。享年78歳。

写真提供:沖縄拳法空手道協会 喜納敏光会長、喜屋武徹副会長




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