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平上 信行 Hirakami Nobuyuki – 古流武術保存会

 

日本武術史研究家。「古流武術保存会」主宰。兵庫県神戸市出身。1980年代後半より古流柔術研究専門誌「和儀」(第壱号1988年8月初版)を自主発行。大東流合気柔術をはじめ天神真楊流、渋川流、気楽流などの古流柔術を中心に、伝書資料などを基として稽古内容、伝系などの研究を発表した(後年は空手術や諸武器術へと幅を拡げる)。公刊書籍でも多くの武術研究を発表、1990年に創刊されたBABジャパン出版局発行の専門誌「秘伝 古流武術」(のち「月刊秘伝」)では主筆として精力的に各種古流武術の研究を進める一方、東京・新宿で「和科學學會」を主宰し、古流武術の稽古・研究のほか、和時計やからくり人形、火縄銃、遠眼鏡などの江戸科学技術史研究を主な活動とする(さきの「和儀」は同會会誌)。当時伝承する流儀は大東流合気柔術、楊心流系柔術、儀倭人流拳法(以上、「和儀」第壱号より。「儀倭人流拳法」は神戸周辺で伝承されていた沖縄古伝空手の一派。のちに同流第十九代宗師を受け継ぐ)。刀剣愛好家の専門紙「刀剣春秋」で刀剣作法における連載を持つなど、伝統芸としての武術、身体操作、有職故実に造詣が深い。刀剣、薙刀、槍類や各種日本刀装具等の蒐集も幅広く、自家研究書等の業績もある。また、1990年代に「秘伝奥義書夜話之会」を組織すると共に、「月刊秘伝」誌上で連載「武術秘伝書夢世界」の連載をスタート、同連載は現在も続行される同誌史上最長のロングラン連載となっている。2000年代に入り、「古流武術保存会」を無双直伝流居合術剣王会(無双直伝流居合)、武蔵二刀剣法神免会(武蔵二刀剣法)、古伝琉球拳法竜宮会(古傳琉球拳法)、古流柔術研鑽会(武州氣樂流柔術、大東流合氣柔術、無雙直傳流和義、三神荒木流捕手)、天然理心流剣術誠衛館(天然理心流剣術)、古伝秘武器術夢幻会などに細分化、それぞれ独自の組織として活動し、現在に至っている。日本古傳の縄縛術にも造形が深く、また独特の手裏剣術を伝え、それぞれ一派を開いている。著書多数。本年(2014年)より「月刊秘伝」で隔月連載「時代考証の裏表」をスタートさせている。

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