【巻頭】宮嶋茂樹(ジャーナリスト・カメラマン)
「有事の人」足り得るための現場の心得と兵法とは⁉︎
不肖・宮嶋の「常在戦場取材道!」
【特集】武術的身体と動きの深淵
「センス御武ワンダー!」感覚トレ
「感知する力」の鍛え方!
【特別企画】高本裕和(柔道・柔術家/高本道場)
合理的に論理的に極めていく
必ず仕留める!柔術技のほどこし方
【特別企画】河野智聖(汀 migiwa)
心道・動体学のニューメソッド!
「進化トレーニング」が拓く身体と合気の新次元
月刊秘伝2025年3月号が2月14日(金)発売です!
巻頭の「今月の秘伝なヒト」は、ジャーナリスでカメラマンの宮嶋茂樹氏。世界ではつねに紛争・騒乱が続いているが、そうした戦地や被災地、極地で写真を撮り続けているのが、「不肖・宮嶋」こと報道カメラマンの宮嶋茂樹氏だ。人の生死に直面する危険な現場で数々のスクープ写真をものにしてきた宮嶋氏。何が氏を現場に駆り立てたのか。そして死地から生還する秘訣とは何かを訊ねてみた。

特集は「感覚トレ」。武術の世界でもスポーツの世界でも、あるいは日常生活においても、「感覚」という言葉はごく一般的に使われている。では一体、感覚とは何を指すのだろうか? 辞書的には「身体に備わる五感から感知すること」と言えるが、本特集では、武術やスポーツにおける達人や第一線で活躍する選手たちに、「感知する」とは、どういうことなのかを伺うとともに、その能力を高めるための稽古法や意識のあり方も示してもらった。人間の身体能力の可能性を押し拡げる「感覚」を徹底探求する!

2021年の初邂逅以来、交流を温めてきた
室伏広治スポーツ庁長官と
日野晃師範。斯道の達人二人が「感覚」をテーマに語り尽くす特集豪華対談がここに開幕! 武道とスポーツ界の両雄は、身体感覚の捉え方にどのような見解を示すのだろうか。

手には「持つ」という機能のほかに、大きな働きとして「触る」「探る」という機能が備わっている。その感覚を磨くことで、武術の技をかける技量も高めることができる。特集第2章では、太極拳の師範にして、長年瞑想の指導なども行ってきた
真北斐図師に、手指の感覚を段階的に磨き、武術の技に繋げていく稽古法を示してもらった。

ブラインドサッカーは、全てのプレーにおいて「感知する能力」が問われるスポーツである。日本代表の練習を取材するとともに、キャプテンを務める川村怜選手に、どのようにボールを操り、空間を把握しているのか、詳しく聞かせてもらった。聴力を中心とした感覚に基づき、空間をイメージする驚異の能力に迫った。

皮膚が持つ能力については、近年研究が進み、従来から明らかにされていたものに加えて、より多く、より広がりがあることが解明されているという。特集コラムでは、長年、発達段階での身体接触の影響やタッチケアによる心身への効果などを研究してきた山口創教授に、“第三の脳”とも言える皮膚の「感知する力」についてお聞かせいただいた。
武術において、相手の力の強さや方向を察知する感性は門派やジャンルを問わず、非常に重要な能力といえる。特集のトリを飾る第4章では、誰もが安全に相手の力を“聴ける”身体を獲得可能な新競技「棒相撲」を紹介! 創設者である武田健志会長に本競技の魅力と、競い合いを通じて磨かれる武術のセンサーについて語っていただいた!

特集以外にも注目記事が続きます。
◎整体と武術を融合させた独自の武術身体論を提唱する
河野智聖師。そして今回紹介する「進化トレーニング」は、河野師が新たに開発した画期的メソッドであり、人が本来持っている身体能力を呼び覚ますものだ。人類の進化の過程に則したシンプルな運動法が、身体と合気の新次元を拓く!

◎あらゆる武道、芸道、スポーツにも共通して重要視される「見取り稽古」だが、その本質や具体的方法論について語られる機会はとても少ない。「何を、どう、見て学ぶべきなのか!?」そんな疑問に答える書籍『見取り稽古のコツ』を本年1月に上梓した弓道家・
守屋達一郎師に、「見取り稽古」を深化させた「見取り学」について紹介いただく!
◎様々な「ヨガ」が行われている現代にあって、「アシュタンガヨガ」はその源流的な存在であり、次々と流れるようにポーズが変化する連続性とその厳格な体系は、まるで武術の「型」を思わせる。そんなアシュタンガヨガの“修行”としての有効性を武術家の
スコット・メレディス師にまとめていただいた。
◎本誌の人気連載だった
増田俊也氏の北海道大学柔道部時代を描いた 自伝的小説『七帝柔道記』。 2013年に角川書店より単行本化され、後に漫画化、ラジオドラマ化もされた。その続編『七帝柔道記Ⅱ 立てる我が部ぞ力あり』が昨年刊行され、またもや武道界を賑わしている。今号から、このシリーズにまつわるエピソードの数々など、『七帝柔道記』の秘話を、詳細に解説・連載する。
◎柔道六段にして、現在、選手としては柔術に専従する形で活躍し、また高本道場において多くの柔道家、柔術家を指導・育成している
高本裕和師範。2024年は、3団体(IBJJF、SJJIF、AJP)の世界選手権での優勝を果たした。今回は、高本師範に、柔術技を確実に極める方法を「腕十字固め」を中心に実演、解説してもらった。

◎ギリシア人武道ライター・ミリアレシス氏が古武術流派の“現在”を体験する好評シリーズ。今回は、「人を殺さず人を活かす」という活人剣の兵法哲学を拓いた柳生新陰流を特別体験! かつて徳川将軍家の剣として、天下に勇名を馳せた名流中の名流を、春風館道場関東支部の
赤羽根大介師範に御指南いただいた!

◎2024年11月17日、初心者から経験者まで学びを得られる武道の祭典「敬天愛人EXPO2」が墨田区総合体育館武道場で開催された。主催者の
菊野克紀師(誰ツヨDOJOy)が講師陣を選りすぐり、日本柔術、合気、バーティツ、空手、護身術、中国武術、身体開発メソッドと、大充実の講座を参加者たちが体験、交流した一日を紹介しよう!

◎ヨーガ行者の王・
成瀬雅春師による対談シリーズ、今回のゲストは、“20世紀以降の演劇を変えた!”と言われる演劇手法「スタニスラフスキー・システム」の研究者、演出家として世界的に活躍するレオニード・アニシモフ氏。演劇とヨーガ、そしてヨーガの術理から生み出された「速歩」について語り合っていただいた。
◎最難関試験の一つとして知られている剣道八段位。2024年8月、その審査に最年長記録となる81歳9ヶ月で合格した
大﨑保教士。かつて東西対抗戦観戦を機に、“鬼才”羽賀凖一と“昭和最後の範士八段”松原輝幸に師事し、後年は中京剣道界の近藤利雄範士、林邦夫範士の指導を受け、歳を重ねるごとに錬り上げられ、円熟していった師の剣道修行の軌跡を追う。

◎古来、心身両面からなる身体活動の要とも言われる「丹田」。しかし、その実態については、あまりに漠然としていて掴みどころがないのが実情だろう。そんな丹田の覚醒メソッドで注目されるYuoTube「丹田チャンネル」を運営する
ジュン(Jun)師に、そもそもの丹田への目覚めから開発法創案に至る道程をご紹介いただいた。
そして、◎
大宮司朗×
平上信行という武術研究の大家同士による[シリーズ]対談「合気柔術の歴史と武術の極意」、◎“合気”を探求し続けたきた
保江邦夫師が“チャックアーツ”という極意世界とその技法を案内する「武道格闘技に新境地を拓く! CHUCK-Arts」、◎
三船久蔵十段の「空気投げ」を研究する
田島大義師が「柔道技」に使われる漢字一文字から共通する技の仕組みを考察する「柔道技一文字分析」、◎
高岡英夫師がスポーツを進化させ得る武術の「本質力」について詳しく解説していく「武術の科学がスポーツの超進化を生む」、◎
矢野龍彦師が日本古来の身体操法で超効率的な動きを示す「ナンバ術で身体革命!」、◎
堀川幸道の貴重な技術を後世へ伝えることを旨とする大東流合氣柔術幸心会の
野本禎師範による「合気への道程を示す堀川伝大東流“やわらの術理”」など、大好評の連載陣も必見です!
注目記事が目白押しの
月刊秘伝2025年3月号は、2月14日(金)の発売です。全国の書店、ネット書店、
秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。