月刊秘伝2025年4月号
■特集 “一撃粉砕”を実現する、鋼の拳足獲得への想い
人体の武器化とその必然
試割る鍛錬
◎第1章 岡崎寛人 (極真館)
「試し割り」の中に空手の原点を見る!
◎第2章 空手道尚武会
“試割りの達人”藤本貞治が示した鍛錬の精華
◎第3章 朴禎賢 (テコンドー・ファラン朴武館)
テコンドー 技の威力への矜持
◎第4章 上地流空手道振興会修武館
「試割り」は攻撃のみならず 上地流空手“キタエの矜持”
……
さる5月24日(土)、日本武道館において、第52回全日本合気道演武大会が、公益財団法人合気会の主催で開催された。今年も海外からの参加者もふくめ、合気道を学ぶ約7900名もの人たちが集結し、演武者として日頃の修練の成果を披露する大会となった。
大会の始めには、植芝守央道主の挨拶があり、「この50年、合気道は想像がつかないほどの広がりを見せ、世界95ヶ国にその裾野を広げています。大きな輪を広げた合気道ですが、稽古をされていない方々に一層理解して頂きたいと存じます」と、合気道のさらなる普及、発展を願う言葉が述べられた。そして、この全日本合気道演武大会こそが、そのための最高の場である、ということにも触れられていた。
その後行われた各道場、社会人団体、学生団体らの演武では、参加人数は団体ごとに異なるものの、各団体がとても活気溢れる雰囲気の中、各々のレベルに合わせた技を掛け合っていたのが印象的であった。
逆に師範演武が始まると、館内に緊張感が漂う雰囲気が伝わってきた。特に大会の最後に行われた植芝道主の演武では、道主の入場とともに館内全体が静寂に包まれ、観衆の注目が道主の一つひとつの動きに注がれていた。