馬上武芸復興特別企画「武と馬」始動!
古典馬術研究家・菊地幸雄×古武術家・生田覚通 @紅葉台木曽馬牧場!!
多くの武術流派には、例えば「馬上切合之事」といった形で、 騎乗での技に関する伝承が残されていますが、実際に馬上でそれを試す機会が現代では失われてしまっています。
そこでその実証と復興を目指す武術家有志による馬上武芸検証「武と馬」がここに始動!
本誌2020年10月号では、企画本格始動に先立ち、馬上武芸と和種馬、和式馬術の現況について概括した記事(「軍馬術、武芸としての乗馬(前編)」)を掲載していますが、
山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場のご協力の下、取材時に撮影された数々の動画をここに一挙公開!! ぜひ本誌記事と合わせてお楽しみください。
撮影協力◎野島由紀子、保坂陽介、漆澤太 取材・撮影・編集◎市村弘
①軍馬術、武芸としての乗馬 甲冑騎馬武者、紅葉台木曽馬牧場
「月刊秘伝2020年10月号(9月14日発売)」に掲載する予定の「馬上武芸」記事に使用する写真を撮影するため、山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場に行って来ました。 ここでは今や絶滅に瀕している貴重な日本の在来馬、主に木曽馬系統の和種馬を飼育し、同じく消え去ろうとしている日本独特の和式馬術に則った調教をしています。
撮影に使用した和種馬の体高は130cmから135cmで、戦国時代の軍馬と同じ。騎乗者の身長は男性が170cm前後で、当時の武者としては大柄ですが、女性は160cmで戦国時代の武者と同等です。
撮影時、弓を構えて突進する二回目の追物射(おものい)の際、二番目を駈ける騎馬武者の速度は41.4km/hでした。先頭の騎馬武者はそれよりもやや速かった筈です。大鎧を含めた騎乗者の総合重量は90kg-100kgに達していたものと思われ、小柄な和種馬の突進力が想像以上に強いことがわかります。
実際に襲歩(しゅうほ・ギャロップ)で集団突撃させてみてわかったことですが、後方、特に三番目の騎乗者の顔には先行する時速40キロ超の馬が蹴り上げた砂利と泥が飛び、とても顔をあげていられなかったとのことです。
②馬上太刀、紅葉台木曽馬牧場
2020年7月4日、「月刊秘伝2020年10月号(9月14日発売予定)」に掲載する予定の「馬上武芸(仮題)」記事に使用する写真を撮影するため、山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場を訪れたました。この日は武術家達との馬上武芸検証企画「武と馬」の発起人で「里山武芸舎」を主宰している生田覚通さんが和式馬術で日本の在来馬に騎乗した後、牧場の菊地幸雄先生との座談会で馬上武芸について語り合いました。
③馬上大太刀、紅葉台木曽馬牧場
2020年7月19日、「月刊秘伝2020年10月号(9月14日発売予定)」に掲載する予定の「馬上武芸(仮題)」記事に使用する写真を撮影するため、山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場を訪れたました。この日も武術家達との馬上武芸検証企画「武と馬」の発起人で「里山武芸舎」を主宰している生田覚通さんが、牧場の菊地幸雄先生ら薙刀、槍、大太刀などの馬上での扱いを学びました。
④馬上薙刀操法の基本、紅葉台木曽馬牧場
2020年7月19日、「月刊秘伝2020年10月号(9月14日発売予定)」に掲載する予定の「馬上武芸(仮題)」記事に使用する写真を撮影するため、山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場を訪れたました。この日も武術家達との馬上武芸検証企画「武と馬」の発起人で「里山武芸舎」を主宰している生田覚通さんが、牧場の菊地幸雄先生ら薙刀、槍、大太刀などの馬上での扱いを学びました。
⑤鎧騎乗の長巻、紅葉台木曽馬牧場
鎧が体を支え騎乗のバランスを助ける!? 7月19日、武術家達による馬上武芸検証企画「武と馬」の発起人で「里山武芸舎」を主宰する生田覚通さんが試みた紅葉台木曽馬牧場での馬上武芸の最後は鎧着用の長巻。驚くべきことに鎧を着ると体が支えられ、むしろ騎乗のバランスを取りやすい、また鎧を着用して重い長巻を振ると、これも振った方が体全体のバランスが取りやすくなる、少なくとも振ることによって騎乗の難易度が高まることはない、とのことでした。この日の試みは「月刊秘伝10月号(9月14日発売)」に掲載予定の記事の取材でした。
⑥騎乗槍、紅葉台木曽馬牧場
武術家達による馬上武芸検証企画「武と馬」の発起人で「里山武芸舎」を主宰する生田覚通さんと「月刊秘伝10月号(9月14日発売)」記事のため、紅葉台木曽馬牧場を訪れ、和式馬術で和種馬に乗る馬上武芸の体験取材を行いました。騎乗での槍術はわからないことが多く、この日は試行錯誤のままでした。
⑦総集編・紅葉台木曽馬牧場
軍馬術、武芸としての乗馬。
月刊秘伝10月号(9月14日発売)では「里山武芸舎」を主宰する生田覚通師が武術を志す皆さんと「乗馬って武芸なのか?」と考え、紅葉台木曽馬牧場の菊地先生と馬を乗りこなすことで見いだせる新しい可能性、乗馬によって磨かれる身体感覚や馬上武芸の現況について語り合います。
◉紅葉台木曽馬牧場 http://kouyoudaikisouma.g3.xrea.com/
◉古武道 里山武芸舎 https://satoyama-bugei.localinfo.jp/
◉市村弘 YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCGcq8YPy87jIl8XXYCt6fRg/featured