【巻頭】北川貴英(システマ東京)×南杏子(作家・医師)
システマ式 "対ストレス"最強の処方箋
【特集】大和撫子武芸帖 女子武道家と"真武・真美"
【注目記事1】少林寺流空手道錬心舘 武道空手 今井道場
"中心から拡がる円で物事を捉える" 武道空手の真髄
【注目記事2】甚川浩志・生田覚通・五十嵐剛
忍び三人衆、奥多摩でしのぶ! 令和の忍者の 「山修行」
【注目記事3】【追悼】"上海攔手門"最後の第二世代
一代宗師 秦仲宝老師と攔手門
月刊秘伝2020年11月号が10月14日(水)に発売となります。巻頭の「今月の秘伝なヒト」は今夏、NHKでドラマ化され、好評を博した「ディア・ペイシェント」の原作者、作家で医師の南杏子先生と、 システマ東京代表・北川貴英師の特別対談! 南先生自らも実践者であり、作中にも登場して、重要な役割を果たす「システマ」。 現代に生きる我々に、システマ体験は何をもたらすのか。 システマで師弟関係にあるお二人が最強のストレス対策法を語り明かします!
そして今号は、女子武道家特集! 日ノ本が誇る、女子武道家たちの研ぎ澄まされた武技。それは決して、見せかけだけの舞踊ではありません。確かな修練と伝統に裏付けられた、男子にも引けを取らない武道家としての"強さ"こそが彼女たちの"美しさ"の源泉なのです。 本特集では様々なジャンルから集った一流の女子武道家たちが、各々の想いと共に武に向き合う、その真摯な姿を綴ります。凛として華麗なる武の華たちが織り成す大和撫子武芸帖、ここに開幕!!
まず序章は、歴代女子武道家列伝「最強の武女子たち」。はるか古より、男子を凌駕する女子武道家は実在しました。 中世最強の女武将として名高い巴御前から、薙刀を手に幾多の剣道家を打ち破った明治最強の武女子 園部秀雄まで、 それぞれの時代で驚異の武勇を誇った、歴代の"最強"武女子たちを一挙紹介!
第一章は古武道の"真武美" 。古き時代の戦いの法を現代に伝える古武道の世界においても、高い技量を持つ女子武道家は存在し、その技は精妙にして優美です。春風館関東支部の柳生新陰流目録位 師範として活躍する若尾洋子師範が、先人の遺した「武の宝箱」を開くように古の理と身体を紐解く、古流探求の魅力を語ります!
第二章は空手の"真武美" 。刃の如く研ぎ澄まされた突き蹴りが驚異のスピードで繰り出される空手の形。特に女子トップ選手が魅せるそれは、男子にも劣らぬ力強さがありながら、息を呑むほどに美しいものです。(公社)日本空手協会主催の全日本大会三連覇をはじめ、世界大会でも優勝に輝いた中町美希選手が、女性として武に向き合う想いと、人生の全てにリンクする空手の魅力を語ります!
第三章は弓道の"真武美"。正しい射法で射られた矢は、必ずあたる。「正射必中」という言葉で表される 弓道における絶対的な教えです。では、「正しい射法」には何が必要か? 高校、大学、社会人と、弓道の大会で輝かしい戦績(国体出場/実業団弓道大会個人優勝)を収めてきた 桂木美咲さんへのインタビューを通して、その答えが見えてくるでしょう。的中を生むための凛とした心と体に迫ります!
第四章は中国武術の"真武美"。中国武術各派の中でも、一際目を引く優美さを誇る太極拳。 だが、その美しさは針の如き勁力が内包されているからこそ。中国武術の表演競技「武術太極拳」の女子太極拳で、全日本選手権五連覇中の齋藤志保選手が、太極拳という終わりなき「道」を歩き続ける、その想いを語ります!
メインとなる四つの章だけでなく、脇を固めるコラムも見逃せません! 9月に堂々完結を迎えた『あさひなぐ』をはじめとする、強く美しい武女子たちの活躍を描いた女子武道マンガの代表的作品の一挙紹介や、古武道、空手、柔道、弓道、中国武術──さらには忍者まで、『秘伝』にこれまで登場したオールジャンルの女子武道家たちが集結した『秘伝』女子武道家名鑑など、充実の内容でお届けします!
そして本特集のラストを飾るのは、柔道ソウル五輪銅メダリストにして、女子柔道のパイオニアとしても名高い、山口香先生によるスペシャル寄稿! 伝説の「女三四郎」が語る嘉納治五郎師範の想い、そして男性ではなく、力に頼らない女性にこそ受け継がれる柔道の真髄とは!?
まさに一流の武の華たちのジャンルを超えた夢の共演となった本特集。強く美しい女子武道家たちの煌びやかな武舞台を、ぜひともお楽しみください!
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特集の他にも注目記事が続きます。
保勇宗家によって九州で産声をあげた少林寺流空手道錬心舘は、早くから防具空手による競技試合を確立した実践的な流派として知られています。そんな錬心舘の関東地区本部として横浜の地で活動する今井道場は、「武道空手」を標榜し、競技に留まらない護身を旨とした、老若男女を問わない本来の生涯武道たる空手を指導しています。今井実師範の合理的な空手の捉え方によって構築されている"武道空手"今井道場を訪ねてみました!
古来、忍者の能力が最も発揮される場所とは、山なのかもしれません。現代を代表する忍者として、さまざまな「忍(任)務」を行っている甚川師、生田師、五十嵐師。今回、三忍衆に下された、東京都奥多摩の山深くに一人住むご婦人のために倒木を整理掃除する山仕事とともに行われた忍び道具や古伝の技法の実証研究稽古など、「現代忍者たちによる山修行」の模様をお届けします!
中華の伝統と近代都市としての様相を合わせ持ち"魔都"とも称された中国・上海。その地の武術界で心意六合拳と共に「実戦派」の異名を轟かせた「攔手拳」。上海攔手門の始祖、傳采軒に学んだ第二世代(手門第七代)、最後の"生き証人"であった秦仲宝老師が本年8月、96歳の長寿を全うされて御逝去されました。その死を悼んで今回は、民間に隠棲しながらも、その類い稀なる実力を培った上海攔手門の一代宗師、秦仲宝老師の足跡を振り返ると共に、この謎多き実戦武術・上海攔手門の達人たちとその技術を御紹介します!
ギリシア人武道ライター・ミリアレシス氏が古武術流派の"現在"を体験する好評シリーズ「古武術流派の温度」。今回は男谷信友、榊原鍵吉、山田次朗吉と、歴史に名を刻む師範たちを輩出してきた名流・鹿島神傳直心影流の稽古を特別体験!ご指導いただいたのは「硯舟会」代表マイケル・ハドソン師範。四季を紡いでいくかのような同流の呼吸と動きが、古流の剣を現代に息吹かせます!
股割り、四股、すり足──これらの力士の鍛錬法は、足腰の柔軟性と強化に資すること大です。しかし、そのやり方の詳細、注意点については、一般的には知られていない部分も多いでしょう。去る8月18日、S-KEEPジムにて開催された、元力士の春日龍氏による大相撲の基礎鍛錬法を指導する講習会から、力士の鍛え方が分かりやすく解説された指導の模様を徹底レポートします!
他にも岡部武央師の「瞑想で強くなる」、小山隆秀師の「津軽の剣」、土子民夫氏の「戦後日本刀事件史」、渡邊康人師の「私たちのプランC」、山田雄司先生の「忍の細道」、高橋賢師の「"日本柔術史"新研究」、ミリアレシス氏の「世界の古武道道場通信!」など連載陣も絶好調! 黒田鉄山師、日野晃師、高岡英夫師らお馴染みの師範たちの連載も当然必見です! 特に本号より開始となる高岡師の新連載「歩きで鍛える"歩道"入門」は、基本的運動にして奥深き「歩き」を極めるためのメソッドを18回にわたってお届けします!
武道・武術の魅力満載の月刊秘伝2020年11月号は、10月14日(水)発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでぜひお求め下さい!