幕末維新の陰に埋もれた、一武術流派の新事実
本記事は「秘伝」2015年7月号に掲載されたもので、先の2016年3月号で「中編」が掲載された企画記事。幕末期、京の治安維持に従事し、昨今とみに有名となった新撰組に対比し、江戸の治安維持に活躍しながらもあまりその行跡などが知られていない”もう一つの浪士隊”新徴組。この武闘集団にあって、東北の特異な古流柔術・柳生心眼流が関西へ伝流した系統を伝えた「大嶋」なる人物を軸として、現れた様々な謎を追っていく短期シリーズ。前編では、大嶋の周辺における複雑な人間関係を追いつつ、今まで知られていなかった事実を新徴組史料から明かしていく。