「そんな事をして、 何になる?」 だから、やるんだよ。
世界武道空手連盟 柳川道場 柳川昌弘
心の鍛え方は様々ある。世界武道空手連盟 柳川道場の柳川昌弘師範のそれは一見すると特異なものに感じられる。その本当の意味に斬り込んだ取材を紹介する。
内田樹師は『修業論』の中で、「修業とは、長期にわたる〝意味のわからないルーティン〟の反復である」と述べている。これが、実に的を射た定義。「こうすれば、ここがこういう風に良くなる」という図式が明確な、おおよそのスポーツ・トレーニングとは明確に趣を異にする所で、武道修業というものは、それが何の役に立つのか、そのメカニズムをよく理解できないままに重ねなければならない行為なのだ。そして柳川師範は、そこにこそ、弱者が〝弱さ〟を克服するための重大な要因が秘められていると説く。さて、その真意とは? 柳川師範が真に求めていたものは、何だったのか?