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【北海道神宮例大祭 第37回古武道奉納演武】レポート

特別記事 剣術/居合/刀剣 古武術/伝統武器術 合気武術 文◎山里栄樹

6月中旬に"北海道の総鎮守"として知られる札幌円山の北海道神宮で例大祭が行われた。「札幌まつり」とも呼ばれて市民に親しまれる100年以上の歴史がある祭礼である。祭礼期間中、北海道神宮本殿前の特設ステージでは、様々な奉納行事が参拝客に披露される。主に神楽や能楽など古典芸能が中心で、札幌近郊の各地域で伝承活動を行う愛好家により公開される。
そのなかでも15日例祭に行われる奉納古武道演武は大好評であり、毎回、遠方から数多くの古武道ファンが観覧に訪れている。前日の「宵宮祭」は雨天の肌寒い天気であったが、「例祭」当日は青空の晴天となり心地よい新緑の空気が境内に漂っていた。特設ステージ前に用意された観覧席は、開演を待ち望む古武道ファンと多数の参拝客で埋め尽された。
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正午頃、演武者一同は本殿に参集して昇殿参拝が行われた。演武者全員が特設ステージの上に整列し、神前と観覧者に一礼した後、奉納演武は開演となった。
最初の演目は、一刀流剣術の演武へ移る。田所幸七氏ほか一門により一刀流の組太刀が演武された。鬼小手(おにごて)と呼ばれる打太刀が身に付けた古式の防具からは、仕太刀が木剣を打ち込む度に重厚な鈍い音が辺りに響いてくる。演武では江戸期を代表する格調高い名門剣術の妙技が披露された。
次に、奉納演武の主催者である北海道古武道協会の理事長を務める諸井正毅氏とご一門により「古法諸新流武術」が演武された。この流儀は、二天一流剣術・宝蔵院流槍術・気楽流柔術よりて創始されたものである。演武では、剣術、棒術、柔術など多種多彩な術技が披露された。
次に、北海道全域で広く伝承普及の活動を行っている神道夢想流杖術「北杖会」一門による神道夢想流杖道と併伝武術の演武である。まずは併伝武道の内田流短杖術(ステッキ)が演武される。続いて北杖会一門により裂帛の気合を伴う神道夢想流の杖の妙技が披露された。最後に、神道夢想流杖道の原形とされる神道流剣術が演武された。
次は「北海道の伝統文化遺産」とも位置付けられる大東流合気の伝承活動を北海道で続けている大東会一門による大東流合気武道である。演武では、武田時宗宗家より直伝された「秘伝目録百十八カ条」の合気技法が披露された。
続いての演目は、田所幸七氏による正木流万力鎖術の演武である。演武では、隠し武器とされる万力鎖を用いた実用価値の高い巧みな術技が単独動作の独演により披露された。
奉納演武のラストを飾る演目は、北見合気武道会による大東流合気柔術である。大東流合気柔術永世名人位の堀川幸道翁より伝えられた合気柔術の妙技が披露された。北海道は武田惣角が流布した大東流伝承の宝庫で、幾つかの大東流伝系の会派が伝承活動を続けている。

奉納古武道演武は盛況のうちに終演となり、観覧席からは惜しみない拍手喝采が贈られた。

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