月刊秘伝2025年4月号
■特集 “一撃粉砕”を実現する、鋼の拳足獲得への想い
人体の武器化とその必然
試割る鍛錬
◎第1章 岡崎寛人 (極真館)
「試し割り」の中に空手の原点を見る!
◎第2章 空手道尚武会
“試割りの達人”藤本貞治が示した鍛錬の精華
◎第3章 朴禎賢 (テコンドー・ファラン朴武館)
テコンドー 技の威力への矜持
◎第4章 上地流空手道振興会修武館
「試割り」は攻撃のみならず 上地流空手“キタエの矜持”
……
神槍李書文公の関門弟子である劉雲樵老師に入門し、八極拳、劈掛掌、六合螳螂拳、八卦掌を学び、その真髄の全てを体得、深淵なる武術を世界中にて指導されてきた八極螳螂武藝總館館長・蘇昱彰老師が、2019年4月29日明け方、スペインのラ・パルマの療養先で逝去されました。
蘇昱彰老師は1940年6月24日、台湾台南県東山郷で誕生。七歳より張徳奎老師から秘門螳螂拳を学び、その後台湾で開催された第一回全国散打試合に優勝したのを皮切りに数々の散打試合に出場し、その全てに入賞し、「閃電手」の外号で呼ばれるようになる。さらに台北に出てから、李崑山老師や衛笑堂老師等各派螳螂拳の名師について学び、二十歳を過ぎる頃までには、螳螂拳の第一人者として知られるようになった。
後に神槍李書文公の関門弟子である劉雲樵老師に入門、八極拳、劈掛掌、六合螳螂拳、八卦掌を学び、その真髄の全てを体得した。1976年には、ベネズエラ華僑より要請を受け移住し、カラカス市内で中医医院と武館を開設した。後に八極螳螂拳を創始して、ニューヨークへ移住し八極螳螂武藝總舘を開設する。以後、八極螳螂武藝總舘館長として世界各地の分館へ指導に赴いていた。
BABジャパンからはDVD『六合螳螂拳セミナー2000 剛勁発外、柔勁在内』、書籍『拳藝論(螳螂拳編)』(※現在、品切れ)の発刊、また「月刊秘伝」では2002年9月号記事において中国武術の擒拿術を紹介いただく等、蘇昱彰老師が受け継いできた技法の深奥を度々紹介いただきました。蘇昱彰老師の生前の御厚情に感謝し、ここに謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
また、蘇昱彰老師の御逝去にあたり、老師の武術を長きにわたり日本において指導・紹介してきた八極螳螂武藝總舘日本分舘より下記のコメントをいただいたので合わせて紹介したい。