月刊秘伝2024年12月号
■特集 力を0化する!!
武術が到達した“柔の極致”
化勁
序章『化勁とは何か』
第1章『化勁の実戦用法』 宮平保(天行健中国武術館)
第2章『合気と化勁を繋ぐ術技』 高瀬道雄×臼井真琴×有満庄司
第3章『推手で磨く化勁の理』 日本武術太極拳連盟
第4章『化勁を錬る一人稽古』 遠藤靖彦(太我会)
■巻頭グラビア
中達也「形稽古の極意指南!」
佐久間錦二「新始動! 佐川合気実験室」
ベンジャミン ……
“陳家溝四大金剛”の一人であり、陳氏太極拳の名手として知られた王西安老師が、去る2月6日(火)10時30分、温県陳家溝にて家族に見守られながら御逝去されました。
王西安老師は1944年生まれ。陳氏太極拳第18代・陳照丕より老架式および刀、槍、剣など器械(武器)を学び、後に陳氏太極拳第18代・陳照奎より新架式および推手、擒拿技巧を学んだ。のびやかにして勇猛、かつ機敏な技を持ち、陳家溝太極拳を代表する四大金剛(他は陳小旺、陳正雷、朱天才)の一人に数えられ、中でも実戦名手として名高かった。1982年に中国で開催された全国太極推手試合など、数々の大会で優勝などに輝くとともに、多くの推手チャンピオンを育成している。
長年、温県陳家溝を拠点として、地元の発展に尽くすとともに、中国各地はもとより、日本やヨーロッパ、アメリカなどへ度々赴き、その技を広く伝えた。
陳家溝武術院院長、国家武術最高教練、温県太極武術館副館長兼総教練、河南師範大学名誉教授などを歴任。陳氏太極拳第19代伝人。
本誌「秘伝」においては、2004年12月号および姉妹誌「BUGEI」での陳家溝現地取材に際して多大なご尽力を賜るとともに、2009年の来日に際しては故・松田隆智師範との対談などで、その精妙な技術の一端をご披露いただきました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。合掌。