月刊秘伝2025年4月号
■特集 “一撃粉砕”を実現する、鋼の拳足獲得への想い
人体の武器化とその必然
試割る鍛錬
◎第1章 岡崎寛人 (極真館)
「試し割り」の中に空手の原点を見る!
◎第2章 空手道尚武会
“試割りの達人”藤本貞治が示した鍛錬の精華
◎第3章 朴禎賢 (テコンドー・ファラン朴武館)
テコンドー 技の威力への矜持
◎第4章 上地流空手道振興会修武館
「試割り」は攻撃のみならず 上地流空手“キタエの矜持”
……
直接打撃制空手の元祖であり、劇画『空手バカ一代』で一世を風靡した極真空手。その草創期に創始者・大山倍達と肩を並べるほどの人気と実力を誇ったのが、「ケンカ十段」と呼ばれた芦原英幸(1944〜1995)だった。
ノールールの実戦で鳴らした芦原は、100年に一人といえるほどの天才的な武道センスを発揮し、従来の空手技法を飛躍的・圧倒的に進化させた。
その術理「サバキ」は、最適な位置取りと崩し技で相手を自在にコントロールし、相手に打たせず打つという、革新的なものであった。路上の実戦を経て醸成されたサバキだが、技の応酬に陥らず、相手の力とぶつからない円の動きで一方的に仕留める動きは、どこか合気道にも似ている。そのあたり、本書では芦原が塩田剛三の養神館合気道を研究していたという分析もなされている。
さらに、芦原が独自に研究・開発した手裏剣打ちやバトン(警棒)の技法、芦原の直筆ノートまで収録されている。すべての武道の実戦極意に、とことんリアルに迫った必読の1冊だ。今だけ(初刷り限定)、芦原のサイン入りブロマイドが入っているのも見逃せない!