月刊秘伝2024年12月号
■特集 力を0化する!!
武術が到達した“柔の極致”
化勁
序章『化勁とは何か』
第1章『化勁の実戦用法』 宮平保(天行健中国武術館)
第2章『合気と化勁を繋ぐ術技』 高瀬道雄×臼井真琴×有満庄司
第3章『推手で磨く化勁の理』 日本武術太極拳連盟
第4章『化勁を錬る一人稽古』 遠藤靖彦(太我会)
■巻頭グラビア
中達也「形稽古の極意指南!」
佐久間錦二「新始動! 佐川合気実験室」
ベンジャミン ……
『拳児』作画・藤原芳秀に聞く
『拳児2』再始動の舞台裏
〝佐川道場〟の新たなる息吹
宗心館と小原良雄師範の"合気継承"
岡部武央「九十九式太極拳の実戦要諦」
「構造トレーニング」と"感覚稽古"
特別セッション! 二天一流・高無宝良師範
月刊秘伝2019年2月号が1月12日(土)に発売されます。
巻頭の「今月の秘伝なヒト!」は、中国武術マンガの金字塔『拳児』(原作:松田隆智)から30年近い年月を経て、新たに再始動した『拳児2』を画く漫画家、藤原芳秀氏に、その舞台裏を語っていただきました。すっかり祖父・侠太郞に近付いた大人版・拳児の活躍に、あの"気になるヒロイン"の展開も......!?
また、今回も書き下ろしイラスト色紙のプレゼントがあります。こう、御期待ください!
そして特集は、「"不世出の達人"佐川幸義宗範の心を継いで 伝説の「代師範」がつむぐ佐川道場の新たなる息吹 宗心館と小原良雄師範の"合気継承"」です。
1998年3月、不世出の達人と呼ばれた大東流合気武術の佐川幸義宗範が御逝去された後、その御門弟たちによって運営されてきた佐川道場も、2015年末をもって惜しくも閉鎖されてしまい、宗範の伝えた技と心は、その薫陶を受けた高弟たちによって各地でそれぞれに伝えられていくこととなりました。
そんな中、峻厳なる佐川宗範が「代師範」の称号を許した伝説の御門弟である小原良雄師範が、紆余曲折を経て、この度、新たに宗心館道場を起ち上げ、後進の指導に邁進することとなりました。今特集では、そんな小原師範の決意をお聞きすると共に、小原師範の目を通してみた佐川伝大東流の深奥を、やはり佐川道場に学び、後輩として小原師範の活動をサポートする塩坂洋一師範(合気松武會主宰)の筆にて、様々な角度から御紹介いただきました。
第一章では、宗心館起ち上げに到るまでの小原師範の軌跡をインタビューにて語っていただきました。その中で、小原師範が感得されたという、佐川宗範より"手渡された"「合気の種」についても言及いただいております。
第二章では、佐川宗範が公開した当時、多くの武術関係者の度肝を抜いた「胴上げの合気極意」の意味合いの中に、先師・武田惣角、そして惣角へ大東流の系譜を託したとされる会津藩最後の国家老・西郷頼母の想いを感得する考察と共に、大東流の特色の一つでもある「多人数捕」の真相に迫ります。
そして特集の最後を飾る第三章では、卓越した徒手技法としての合気にとどまらず、剣術を中心とした様々な武器術をも伝承した佐川伝大東流合気武術を、剣操法の観点から再考することで見えてくる「弐元の術理」の一端を開示いただきました。
そのほか、コラムでは、佐川道場最後の年に道場内で行われた、画期的な交流稽古の模様を報告いただくなど、本邦武術史に確かな足跡を残した"佐川道場"が、新たなる始動を開始した姿を御紹介させていただきました。
そして、特集以外にも注目記事が並びます。
日本人として初めて散打世界王者に輝いた岡部武央師範が、様々な武的遍歴を経て辿り着いた「九十九式太極拳」。健康体操や表演競技とは一線を画する、シンプルにして内的発動を促すその武術性を、自らの体験を通した言葉と実技で語っていただきました。
続いては、去る10月初旬にかけて岡山と東京で開催された、「JKDU(ジークンドー・アンリミテッド)を主宰するバートン・リチャードソン師範による来日セミナーに密着! 徒手から武器術まで一貫した理で構築された戦闘理論を、今回は「構造と感覚」に重点をおいて、様々な角度から紹介させていただきました。豊富な武的経験を積み重ねてこられたリチャードソン師範の含蓄ある教えに加え、今回は、二天一流を中心に幅広い活動を展開する新進気鋭の若き武術家、高無宝良師範との特別セッションもあって、目が離せません!
また、昨年10月に埼玉県川越市で開催された第11回埼玉県伝統武術演武大会(主催:埼玉県伝統武術連盟)にて、その俊逸な技術を披露した振武舘黒田道場の黒田鉄山師範が自らの軌跡を振り返りながら考察する「演武と修業の関係性」は、これも武道・武術修行者には必読の内容となっています。
そして、考察記事として同じく気になるのが、「おあしす合気会」主宰の横山新二郎師範による『"植芝康悦"とは何者か?』です。横山師範が入手した昭和29年発行の和綴書籍『合気道 巻之壹』を巡り、その編著者として記された「植芝康悦」とはいかなる人物なのか?を、様々な角度から考察し、真相へ迫ります。
そのほか、ぜひとも一読してほしい記事が続きます。
◎昨年10月12日〜14日にかけて、世界の強豪が東京に集まった「空手1プレミアリーグ東京大会」の模様と共に、男子組手+84kg優勝の香川幸充選手に、その実父であり日本空手界の名伯楽である香川政夫師範に、来る東京五輪空手競技の展望を見据え、"今、世界の中にある日本の空手"を様々な角度から語っていただいた。
◎武術家にして治療家の柳生心眼流竹翁舎の島津兼治師範と、中国一指禅推拿法を施術する盧樺師との武術活法対談『"殺活"自在の世界』。
◎好評を博した「太極拳のマコト」の特別編として、真北斐図師範が語る「アップダウンの前進歩」。
◎早くも話題沸騰の新連載第2回を迎えた長谷川智師の隔月連載「"修験道"是即ち身心向上」は『山伏の歩き(前編)』。
◎やはり好評の内に連載を終えた広沢成山師範の『入門"脱力体"獲得マニュアル』の補遺編が登場。「脱力」を意味を再考する「千里の道も一歩から〜脱力の道〜」。
◎さらには、芦原英幸のサバキを明らかにする「What is SABAKI?ーサバキとは何か?ー」、高岡英夫師創始「総合呼吸法が導く呼吸の達人 第二教程編」、筋整流法創始者・小口昭宣師が語る「"ケガの負い方、治し方" 即効回復の為のケガ学」、アートマイム指導者JIDAI氏が贈る「動きの解体新書」、那差涼介氏による好評隔月連載「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン概史 第14回逆輸入されたCACC」など、大好評の連載陣も必見です!
内容充実の「月刊秘伝1月号」は、1月12日(土)の発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。