秘伝2017年7月号

巻頭　今月の「秘伝なヒト！」 『慶応三年の水練侍』著者・木村忠啓
「スポーツ時代小説」の幕開け！
“勝負”する古式泳法

古式泳法を題材にした前代未聞の時代小説『慶応三年の水練侍』（原題「堀に吹く風」）で第八回朝日時代小説大賞を受賞した木村忠啓氏。
会社勤めをしながら55歳での文壇デビュー。古式泳法というマイナーな題材で「スポーツ時代小説」という新ジャンルに挑むユニークさ。
「時代の荒波をどう泳ぐ？」佐幕派と勤王派が反目する幕末を舞台に、２０１７年現在にも通じる「激動の時代、男の生きざま」が描かれた本作のストーリー。
いま注目の作家のひとりである木村氏にお話をうかがった。

特集　空手進化論【組手編】 多様化する“組手”のいま！
我が空手“試合（しあ）う流儀”
空手に宿る「闘いの方法論」を探求！

受け継がれてきた空手の技術を、実際に相手と組み合う攻防の中で活かす。
空手の組手試合の魅力は、そこにある。
WKF主催の大会における組手試合、それは2020年東京五輪における試合形式でもある。その試合でくり出される突きや蹴り、さらにはフルコンタクト空手出身の選手が格闘技の世界で見せる技、そして伝統派空手から受け継がれている術理。
それらは、時にお互いに影響を与え合いながら、それぞれ多様な発展を遂げてきた。そこに込められた、空手の“試合う流儀”に迫った！

強大なる発勁の源泉となる、伝統に培われた基礎鍛錬法
馬氏通備武芸・郭乃輝老師
「剛功八勢」で練る 馬氏八極門の功夫

その独特の伸びやかさから繰り出される強大な威力で知られる馬氏通備門の武芸。
今年も、その正統を受け継ぐ蘭州通備武芸の雄、郭乃輝老師が来日され、セミナーを開催した。
今回講習されたのは、馬氏通備武芸の基礎鍛錬となる「剛功八勢」。多くの八極拳門派において様々に伝えられる基本套路「金剛八式」に通じるその秘伝の一端を御紹介いただいた。

柔道名門道場〟 朝飛大師範に聞いた！
〝五輪メダリスト〟 羽賀龍之介選手の凄さと能力を引き出す
朝飛道場「柔道一流」育成メソッド

神奈川県横浜市の六角橋近くにある柔道場「朝飛道場」。近隣の小中学生が通うこの町道場とその館長を務める名指導者・朝飛大師範の名は、少年・少女柔道界ではつとに知られている。
小学生の全国大会で抜群の成績をおさめ、朝飛道場出身のオリンピックメダリスト・羽賀龍之介選手を筆頭に、数多の柔道人材を輩出し続けるその秘訣は何なのか。
一流が一流である所以とその育成方法について朝飛師範に話を伺った！

次号予告

特集◎太極拳再発見！ 最有名的拳法の新世界
みんなの知らない太極拳の秘密
対談 真北斐図×湯川進太郎「心と身体を解き放つ！ 太極拳マインド」、
岡部武央「身を護り、生命力を高める九十九式太極拳」、薪伝鄭子太極拳、etc.

・巻頭特別対談　書道&合気道とQメソッドに通底するもの
ウィリアム・リード×池上悟朗「最強の心の創り方」
・剣豪たちを生み出した、よみがえる“天狗剣法”
上州秘剣・法神流剣術を訪ねて
・合気錬体会・有満庄司　「上げた剣を下げる」新章スタート！
短期集中連載「合気下げの実戦力」
・横山和正「瞬撃セミナー」レポート
接近戦における「掛け手・夫婦手」活用法
・国際柔道、講道館柔道、ブラジリアン柔術、高専柔道（七大学柔道）、一挙集結
激動の柔道界に一石を投じる！「古流柔道祭」開催
・新連載！ 極真空手の名伯楽が語る、武道修業の一つの到達点
極真会館 東京城西支部長 山田雅稔師範「私の“立禅”考」
・新連載!! 空手古書道連盟「武道家“花押”列伝」
・日本韓氏意拳学会人物伝第三弾「入江宏和教練」
・那差涼介「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン概史」第７回、etc.