柔道創始者・嘉納治五郎と
合気道創始者・植芝盛平という、二大武道家の弟子であった
富木謙治師範(※1)。その富木師範が目指したものは
合気道の科学的で客観性のある稽古法の確立でした。
本DVDではこの実際(通称:富木合気道)を、日本合気道協会(※2)・
佐藤忠之師範が丁寧に解説していきます。
まずその
一番の特徴は、形稽古のみだった練習方法に
乱取り法を導入したこと。ですが、ただ相手を投げ倒せれば良いのではなく「
学んできた技術を駆使できているか」「
相手の攻撃を無力化できているか」が重要であり「ただ負けまいとしての固い自護体」は強く戒められています。
そして何より「
正しい技は潔く受ける」ことが求められます。つまり、勝ち負けではなく取(投げる側)と受(投げられる側)を決めない中で「どれだけ
合気道の技術を発揮できるようになれるのか」が目的の稽古法です。
その前提として富木合気道では「
①離隔基本(打突蹴を受けない最短距離)」「
②離隔攻防(伸ばされた腕の手首には触れられる距離)」「
③至近攻防(相手の体を掴める)」という
間合いの定義を明確にして、
合気道は離隔攻防の技術としています。
そして
乱取りからフィードバックした技術分析を反映して「足さばき・手さばき」「基礎力の養成」「先の先/後の先の技」「返し技」「乱取り」という
技術習得のカリキュラムを確立。
曖昧さや個人の感性に左右されにくい稽古法として指導されています。
※1,2…1900年生-1979年没。柔道八段、合気道八段。早稲田大学教育学部教授。自身の研究した競技もできる合気道(富木合気道)の普及組織として、1974年に日本合気道協会を設立した。
DVD◎富木合気道
【合気道の乱取り】
指導◎
佐藤忠之 さとう ただゆき
監修◎NPO法人日本合気道協会
紹介動画◎富木合気道
【合気道の乱取り】
指導動画◎投げに繋げるコツ!
【手首関節技…小手返し】