故・田村信喜師範(FFAB:フランス合気道連盟)の妻として、長年にわたりフランスにおける合気道の普及に尽力した田村瑠美子師範が、4月10日(現地時間、9日〜10日にかけての夜)に肺がんのため、逝去されました。享年78。
田村瑠美子師範は1942年3月1日生まれ。18歳の頃より合気会本部道場で合気道を始め、植芝盛平開祖から直接学んだ生徒の一人。本部道場で出会った田村信喜師範と1964年に結婚、同年、信喜師範ともに渡仏。当時のフランスでの合気道人口は2000人ほど、窓のない地下室に住み込んで苦労を重ねる日々を送りながらも、3人のお子様の育児期間以外は、信喜師範の稽古に出続けたという。1982年に、田村信喜師範が設立したFFABの会員数は、今や28000人を超えるほど発展。その普及の陰には、常に瑠美子夫人の内助の功がありました。
2010年7月9日に田村信喜師範が逝去された後も、瑠美子師範はフランス国内外から講習会に招かれ、精力的に稽古指導に出向かれていました。
本誌においては2010年12月号に掲載した田村信喜師範追悼記事において、フランスの地で開催された「田村信喜師範を偲ぶ会」の模様と、たくさんのお弟子さんたちの声とともに瑠美子夫人のコメントを紹介させていただきましたた。
なお、田村瑠美子師範の葬儀に関しては、昨今の状況も踏まえて、一部の親族のみで執り行われるとのこと。
改めまして、田村瑠美子師範の御冥福を心よりお祈り申し上げます。