月刊秘伝2024年12月号
■特集 力を0化する!!
武術が到達した“柔の極致”
化勁
序章『化勁とは何か』
第1章『化勁の実戦用法』 宮平保(天行健中国武術館)
第2章『合気と化勁を繋ぐ術技』 高瀬道雄×臼井真琴×有満庄司
第3章『推手で磨く化勁の理』 日本武術太極拳連盟
第4章『化勁を錬る一人稽古』 遠藤靖彦(太我会)
■巻頭グラビア
中達也「形稽古の極意指南!」
佐久間錦二「新始動! 佐川合気実験室」
ベンジャミン ……
月刊秘伝2017年1月号が12月14日(水)に発売! 巻頭インタビュー「今月の『秘伝なヒト』」には、外国人の身でありながら剣道教士七段、なぎなた五段、居合道五段の実践武道学者アレキサンダー・ベネット教授が登場。「なぜ武道でガッツポーズはダメなのか!?」をテーマに、剣道における"残心"の精神から、現代武道から失われつつある武士道の極意を語って頂きました。
そして今号は、今や本場中国にも劣らないといわれるほどの驚異的発展を遂げた「ジャパニーズ・カンフー」特集!日本の中国武術が辿った成長の軌跡を、数々の著書や劇画『拳児』を通し、その中心的役割を果たした松田隆智師の足跡を主軸に振り返りつつ、日本の中国武術がこれから向かうべき未来の姿を探りました。松田師の魂を受け継ぐ門下生たちによる座談会では、これまでほとんど明かされことのなかった「指導者」としての松田師を在りし日の思い出と共にお話頂きました。松田師がいったい何を遺し、何を伝えようとしたのか? その終わりなき探求の果てに見たものとは? 師の逝去まで間近で薫陶を受けてきた直弟子たちだけが語ることができた「誰も知らない松田隆智」の姿が此処に在る!
嵩山少林寺の古伝少林拳を秘伝奥義"心意把"と共に日本へ伝承する川口賢師は、高い知名度とは裏腹に、その実体がほとんど知られていない少林拳の"オリジナル"と言うべき古伝の姿を示してくれました。かつて松田師と三号連続の大型対談を行ったこともある、少林拳の若き俊英が錬り上げた確固たる功夫は、まさにこれからの日本の中国武術の未来を担う一翼としての可能性を強く感じさせてくれました。
"空手の聖地"こと沖縄の地で独自の中国武術を伝える宮平保師は、松田師が切り拓いたものとはまた大きく異なる流れを持ちます。近代中国武術界の巨人 温敬銘老師より学んだ真正の伝統武術は、沖縄の荒々しい気風の中、現地の空手の猛者たちとの鬩ぎ合いを通じて磨き抜かれ、比類なき実戦性を備えるに至りました。近年では、現代格闘技の最先端であるMMA(総合格闘技)のプロ選手たちからもその実力を認められ、指導を依頼されています。
また特集コラムとして、かつて松田師の寸勁の衝撃力を物理学の視点から解析し、神秘の近接打撃に日本で初めて科学のメスを入れた、日本スポーツバイオニクスの第一人者 中部大学名誉教授 吉福康郎氏に当時の実験の模様を寄稿して頂きました。国家主導による武術スポーツ化政策が推進される中国本土に対し、日本では武術メディアがその発展を牽引してきたという側面があります。そして、その原動力となったのはやはり、中国武術が私達に魅せてくれた無限の浪漫ではないでしょうか? 数多の浪漫と共に成長した、日本的中国武術──ジャパニーズ・カンフーの魅力満載のスペシャル特集です!
そして前号に続き、リオ・オリンピックで活躍した選手たちの身体意識を高岡英夫氏が分析する特別企画&2020年東京オリンピックにおける空手道競技への磯部晃人氏からの寄稿企画のダブル後編!
さらに「アーニスクラブ東京」のインストラクターたちがフィリピン武術の魅力を語る鼎談、姫路の地に生きる"龍翁"小西御佐一師範、武道ライター ミリアレシス氏の柳生心眼流甲冑武術体験記、韓氏意拳の若き"傑物"田所良太準教練、嵩山少林寺第34代継承者最高師範 秦西平老師が語る「少林寺の"精気神"と武」、忍者研究家アントニー・クミンズが明かす"本当の忍者"、米国で中国拳法の秘伝を公開する"青目の老師"フィリップ・スター師、全国古流武術フォーラム2016 in 山形のレポートなど、珠玉の記事が目白押しです。
さらに、有満庄司「合気上げの根源力」、大村紀征「真説"戦う日本刀"」、岩沢陽介「ファンクショナル・ボディになる!」、福井雅一「首里手三代要素と"達人技"への手引き」、成瀬雅春「"達人への道"は日常にあり」など、好評連載記事に加えて、豪華ラインナップで贈る「月刊秘伝」2017年1月号は12月14日(水)の発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどで是非お求め下さい!