秘伝2017年6月号

巻頭特別記事 今月の「秘伝なコト！」
異色の経歴の拳士が語る、武術の現代活用法とは!?
旺龍堂 小幡良祐「生命を輝かせる天・地・人のコネクト」

かつて戦いのために磨かれた技術が、現代に生きる我々に何をもたらし得るか？
形意拳の名手 趙玉祥老師の高弟にして、新進気鋭の若き武術家 小幡良祐師は「天・地・人を一つに繋ぎ、
自らの生命を最大限に輝かせるための方法論」として、古の身体叡智である武術のエッセンスを活用することを提示している。
今という時代における、武術の理想的な在り方の一つを此処に見出せるだろう。

特集　プログレッシブ武術
今という時代に適応進化した最先端の“武”とは!?

かつて武術が本当の意味で生死に関わっていた時代、その技術は常に最新かつ最有用のものが求められた。
今現在、古流と呼ばれている伝統武術も、流儀が誕生した当時は、その時代における最先端武術だったといえる。
古武道の伝統文化としての価値は揺るぎないものだが、現代における適応性という観点から見た場合はどうか？
着物ではなく洋服、草履ではなく靴、地面はアスファルトで舗装され、西洋格闘技との戦闘もありうる環境……。
時世に応じて柔軟に変化し、用を成すのが武術の本懐ならば、現代ならではの新たな姿が必ず存在するはずだ。
そして、それは武術という身体文化の紛れもない進化の一形態であり、武術の未来を示す道標といえるだろう。
本特集では、今という時代に適応進化した最先端の“武”──プログレッシブ武術の最前線をお送りする！

武術家たちが直面した“理想と現実”
水戸鍛錬会
挑戦！　“本気の短刀取り”

本誌「月刊秘伝」でも何度か御登場いただいている、
茨城県水戸市の稽古会「水戸鍛錬会」。
関口流抜刀術の祖父江光紀師範が主宰するこの稽古会で、
様々な武術家を交えた〝本気の短刀取り〟稽古が某日、行われた。
武術本来の実用性を問う、その試みを取材した。

相手の無意識反射を制御する
氣空術 「合気上げ」から「金剛体」へ
人の心身が発揮する、新たなる“強さ”への提言

空手と合気の融合として斯界に注目される、
空手家・畑村洋数師範が編み出した「氣空術」。
心身のもつ〝自然な働き〟をもって「合気」の技法を体現する、
氣空術が解く「合気上げ」とは!?
人体だからこそ発揮される、新たなる〝強さ〟への提言を、
前後編にて御紹介する。

次号予告

特集◎組手の多様性はここまできた！！
闘うことの優性遺伝　空手 進化論
全日本空手道連盟（JKF）インタビュー、菊野克紀・空手仕込みの戦闘力、
宮平保×中達也×山城美智 鼎談「現代の空手を語る」、etc.

・巻頭インタビュー　作家・木村忠啓
『慶応三年の水練侍』江戸時代「競泳」に挑む武士たちの物語！
・馬氏通備門　郭乃輝老師来日セミナー
馬氏八極門の威力を生み出す「剛功八勢（式）」
・競技推手（葛西眞彦）＆刀禅（小用茂夫） コラボセミナー
崩れない身体を練り、途切れない圧力を保つ
・特別対談“戦う日本刀”再び！　大村紀征×出島宏一
激論！ 満鉄刀の真実
・PDCAサイクル（Plan,Do,Check,Act）による身体操作創造システム
“パルクール”とは何か？
・香港から再び来日、許式意拳＆六合八法拳 許傑華老師
内功武術の精華“六合八法（拳）”の要諦
・新連載!! 久保山和彦「日本人と柔術」
・氣空術「合気上げから金剛体へ（後編）」
・高瀬道雄師範「前田武伝大東流合気柔術」、etc.