月刊秘伝2022年5月号

【巻頭】近藤明広（第55代日本ライト級王者）×岡部武央（玄武館）
拳闘と武術
“内なる力”でボクシングを勝つ！

格闘技におけるキングオブスポーツともいうべきプロボクシング。 そんな過酷を極める拳闘界で、36歳の今も第一線で戦い続ける近藤明広選手。
年齢を超えた、その熱いファイトの裏には岡部武央師による武術指導があった。一流ボクサーと気鋭の武術家が、リングで活きる“内なる力”を語り合う！
取材協力◎一力ボクシングジム

【特集】空手の神秘と美しさを世界へ広めた達人
金澤弘和と「カナザワ式」松濤館流空手

鋭利な刃物を思わせる鋭さと共に、空中を華麗に舞う飛び横蹴り。 柔軟な全身のバネを集約しつつ、豪快に蹴り込まれる廻し蹴りや 横蹴り、サソリ蹴り。そして、遠距離を一気に詰めながら、 一点を貫く怒濤の如き迫力ある正拳突き……etc.
〝空手〟が未だ日本国内ですら珍しい時期に、海外において その魅力を存分に伝えた伝説の空手家、金澤弘和。令和元年となった２０１９年の暮れ、惜しくも88年の生涯を 閉じられた、この「世界で最もその名を知られた空手家」 〝センセイ・カナザワ〟は、我々に何を残してくれたのか？
宗家として率いた國際松濤館空手道連盟の、 次代を託された長男・金澤伸明館長はじめ、次男の大藏、三男の文敏、 両指導員を交えた金澤三兄弟に、空手界のレジェンドから受け継いだ 技と心を、今特集ではお聞きした。

【第2特集】大陸に伝承される幻の達人の系譜を訪ねて
八卦門・王翰之大師の語る
宮宝田八卦掌の全容（後編）

台湾武壇の劉雲樵老師などを通じて、日本でもその名は知られながらも、 詳しい素性は不明であった八卦掌第三代伝人、宮宝田。 この幻の達人が残した、大陸での伝承を受け継ぐ王翰之老師を上海に訪ねた本企画。
後編となる今回は、宮宝田の直伝を受けた先師・王壮飛老師や 現伝・王翰之老師の世界を股にかけての活躍をお聞きすると共に、 同門となる劉雲樵老師との邂逅エピソード、さらに宮派八卦掌の教学体系について、 王翰之老師と御息女の王天灝老師に詳しくご紹介いただいた。
協力◎上海市八卦掌協会：王天灝副会長、唐龍法副会長、孫治常副秘書長、朱海昱副秘書長、丁楽副秘書長

【新連載】力の最適化を目指す！
広沢成山先生の「正しい脱力」講座

自分の身体をコントロールし、いかに思い通りに動かすことができるか？ 武道・武術やスポーツから日常生活の動作まで、動きの質を向上させるためには、 「脱力」が必要である。しかし、脱力とは、ただ力を抜くだけのことではない。 長年、武術を修め、同時に身体操作の極意を掴むべく、“力の最適化”を可能にする 身体づくりのための稽古と研究を重ねてきた広沢成山先生が「正しい脱力」を教授する新連載、開講です！

次号予告

特集◎相撲探求家・松田哲博と巡る和の“伝統鍛錬法”
「相撲トレ」で強くなる！
【四股・すり足・テッポウ・腰割り】

時空を超えたミステリー「漱石と寅彦と一ノ矢の「四股の力学」問答」、
これぞ横綱稽古！「特別対談 二所ノ関親方（元・稀勢の里）×松田哲博」、
ごっちゃんです！「武術家が体験『相撲の伝統稽古』」、etc.

・【巻頭インタビュー】太気至誠拳法仏子研修所・岩間統正
太気拳の教えで生きる 「武の人生哲学」
・武学MAS・數崎信重
熊と虎の威を模す「李氏八極拳」の功夫
・影武流合氣体術・雨宮宏樹
家伝秘技「鎧通し」の術理と“合気の当身”
・鳥居隆篤門下、相互に影響し合う武術の修錬と療術の実践！
全身の連動を促す「やわら療氣術」の技
・映画「少林寺」４Kリマスター版、公開記念！
本邦・中国武術界を切り開いた映画「少林寺」の衝撃
・宮本亜門演出・ミュージカル化、名作映画に込められた“空手と沖縄の心”
剛柔流尚礼館・渡口政吉と「カラテ・キッド」白鶴の型
・山田雄司×長谷川智「忍者と修験道のクロスポイント」
・奥田照幸「グレイシー柔術とジオ大森」
・好評シリーズ「失われた”戦場の華”槍術の復元・復興」、etc.