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秘伝2016年12月号

四年後(オリンピック)、否、百年先へつなぐ!

空手の命“形”探求

◎序章 改めて問う、「形」とは何か!?

◎第1章 香川 政夫 日本空手松涛連盟

「伝統と革新の融合から見た 先人の技を永遠なる形へ」

◎第2章 磯部 晃人 柔道研究愛好家

「オリンピック側の視点で見た〝空手道競技〟2020東京五輪参加」

◎第3章 今野 敏 空手道今野塾

「沖縄空手の視点で見た 空手〝伝統形〟の本質」

◎第4章 中 達也 日本空手協会

「武道空手の視点で見た 形に秘められし戦闘スタイル」

特別企画・連載

■巻頭インタビュー  武術・気功・瞑想と身体心理学の研究!
湯川進太郎 博士 「武の本質とマインドフルネス」
■高岡英夫 2016リオ オリンピック身体意識分析(前編)
吉田沙保里、伊調馨、大野将平の「身体意識」に迫る!
■二天一流武蔵会 二刀流の本質とは何か?
現代剣道に蘇る宮本武蔵の兵法
■岩沢陽介
ファンクショナル・ボディになる! 特別編「ファンクショナルで突き&蹴り」
■合気錬体会・有満庄司
合気上げの根源力 連載第8回「合気上げ実践篇」
■八光流柔術豊和会・広沢成山
“脱力する体”を稽古で作る!
■”最後の忍者”川上仁一×”時代小説作家”多田容子
特別忍者対談「過去・現在・未来の伝とは!?」
■藤本靖「意識のホームポジション」特別編 日本ソマティック心理学協会 第3回大会 特別講座
湯川進太郎×山本篤×杉山幹「みんなが気になる『呼吸』のこと」
■幕末の剣豪 櫛渕虚中軒が遺した知られざる剣術
初の公開稽古開催! 上州奥利根の秘剣『神道一心流』
■実践的トラディショナルレスリング キャッチ・アズ・キャッチ・キャン概史 第4回
What is CATCH AS CATCH CAN? 「アマチュアレスリングの変遷」
■戸塚派楊心流=楊心古流 保立謙三師範の遺産
水戸第三高校”やわら”クラブの技法
■大村紀征 世界に誇るべき「日本刀」観への原点回帰
真説”戦う日本刀”「優秀な丸鍛えの日本刀」
■成瀬雅春
“達人への道”は日常にあり「瞬間記憶術」
■壺月遠州流禪茶道宗家 中村如栴
体得! サムライ礼作法「”物を運ぶ”と水ばしり」
■池本淳一
異種格闘決闘録「柔術ブームの絶頂と崩壊の兆し」
■倉部至誠道
完全攻略! 合気術通信講習「応用編(最終回)」
■黒田鉄山「鉄山に訊け」
■日野晃「武道者徒歩記」
◎秘伝ジャーナル

筑波大学人間系准教授 湯川進太郎博士の
「身体心理学と武道世界」
──マインドフルネス的つながり

気鋭の身体心理学者にして、空手家・太極拳家である湯川進太郎博士。「武道の本質は格闘スポーツではなく、マインドフルネス的活動だ」という湯川博士に、ブルース・リーを原点とする「怒りの研究」、ご自身の武道と心理学の接点、「空手・太極拳・気功・瞑想」修行と研究の軌跡について尋ねるべく、筑波大学にある研究室を訪れた!

特集 四年後(オリンピック)、否、百年先へつなぐ!
空手の命“形”探求

メダル・ラッシュのリオ五輪も終わり、いよいよ2020年の東京五輪が現実味を帯びてきた現在。悲願の五輪参加!を果たした「空手道」は、メダル獲得の有力競技として今後ますます注目を集めていくだろう。特に今回、画期的であったのは、「組手」競技だけでなく「形」競技も採用されたことではないか。これによって、空手が空手たる所以である独自のアイデンティティを、世界へ向けて改めて示すことができるのではないか。

大正十一年(1922)、〝近代空手道の父〟とも言われる富名腰(のち「船越」)義珍が沖縄から上京し、初めて空手(当時は「唐手」)を披露して約百年。当初、わずかに15しか無かった形も、その後、様々な人々の手を介して数を増やし、あるいは変化していった。そして、一人で演じられる空手の形は、それ故に他武道とは違った拡がりを持ち、独特の発展を遂げることとなった。

今、大きな節目を迎えようとする空手にあって、だからこそ、今特集で問いたい。その〝生命〟である「形」に込められるべき、本質的な意味合いを……。

二天一流武蔵会
現代剣道に蘇る宮本武蔵の兵法
二刀流の本質とはなにか?

諸手一刀が主流の現代剣道にあって、二刀流を学び、実際に二刀で試合に臨む剣士たちがいる。では、二刀を修練する本質的な意味とは、いったいなんだろうか? それは、諸手でも片手でも、小刀でも大刀でも、いかなる状況でも自在に刀を操れる身体を創り上げることである。剣道界における二刀流の歴史を紐解き、また現状の課題に斬り込むとともに、二刀操法を日々修練し続けている「二天一流武蔵会」の面々に、その身遣いを磨くための型を実演してもらった。

八光流柔術 豊和会 広沢成山
“脱力する体”を稽古で作る!

八光流柔術「豊和会」を主宰する広沢成山師範の指導は、武道・武術をやっている人にはもちろん、そうでない人にとっても、とてもわかりやすく、良い体の使い方を教えてくれるものである。そこには、「どうしたら力を抜いて技がかけられるのか?」ということについての秘訣があった。今回の取材では、「重力を活かす」「相手の力とぶつからない」「繋がる感覚を捕らえる」という観点から、自然と脱力できる体作りのコツを聞いた。

次号予告

特集◎日本的中国武術が辿った軌跡と未来

J・カンフーの躍進!

その限りなき創造と浪漫

松田隆智門下・座談会「受け継がれる師の魂」、川口賢「日ノ本で開花した
“天下武功出少林”」、宮平保「空手の聖地が育んだ実戦中国武術」etc.


・巻頭特別インタビュー なぜ武道の試合でガッツポーズはダメなのか!?

アレクサンダー・ベネットが語る「残心の武道論」

・高岡英夫・特別編 リオ・オリンピック徹底解明!(後編)

日本人メダリストを身体意識から紐解く

・注目鼎談!「アーニスクラブ東京」師範たちが語るフィリピン武術の魅力

“剣・棒・ナイフ・徒手”無限なる武の体系

・姫路の地に睥睨する最後の武芸百般

無外流十六代宗家、糸東新流二代宗家──“龍翁”小西御佐一

・磯部晃人 オリンピック側の視点から見た空手道競技五輪参加!(後編)

コンバット・スポーツの問題点

・好評シリーズ!武道ライター・ミレアレシス氏が体験する「古流流派のいま」

柳生心眼流「甲冑武術の“重み”」

・日本韓氏意拳学会人物伝──純度100パーセント“韓氏意拳”産!

田所良太教練「徳島の“自然”が生んだ傑物」

・山形・居合研究稽古会レポート

・忍術研究家アントニー・クミンズ「和歌山の忍術─名取流」

・康戈武老師来日「八卦掌と武術哲理の探求」、etc

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