月刊秘伝2024年12月号
■特集 力を0化する!!
武術が到達した“柔の極致”
化勁
序章『化勁とは何か』
第1章『化勁の実戦用法』 宮平保(天行健中国武術館)
第2章『合気と化勁を繋ぐ術技』 高瀬道雄×臼井真琴×有満庄司
第3章『推手で磨く化勁の理』 日本武術太極拳連盟
第4章『化勁を錬る一人稽古』 遠藤靖彦(太我会)
■巻頭グラビア
中達也「形稽古の極意指南!」
佐久間錦二「新始動! 佐川合気実験室」
ベンジャミン ……
2014年 9月号
序章 島津兼治師範インタビュー 柳生心眼流とは? 島津兼治に伝承された
〝実戦武術〟の本質
第一章 一瞬にして身体が変わる! 特異なる身体操法 “剛身”の秘密
第二章 一人稽古で強くなる法〜素振り二十一箇条〜勢厳之形〜
第三章 人体構造を攻めよ!~骨絡・筋絡・皮絡
第四章 〝実戦派〟対談 吉田朗×平直行 だから心眼流は使える!
■レスリング界の“七帝柔道“!? 達人リコ・チャッパレリの下を植松直哉が訪ねた
カレッジ・レスリングに“亀取り“を学ぶ
■長沼敬憲「身体知の世界」第4回
松村卓 骨ストレッチに学べ! 脱・筋トレ信仰のススメ
■注目新連載開始! 大宮司朗 古神道や武術に通じる“霊術“の世界を明かす!
霊術講座
■禅とシステマ、奇跡の邂逅 藤田一照×北川貴英
宗教的身体操法[後編] 信仰と行法
■連載第2回! 新極真会 三瓶啓二
身体ゼロ化ー三瓶式身体理論の実践「筋力に頼らない力の創出」
■ゆる体操には“裏“の存在があった!
高岡英夫の漢語由流体操「腰仙揉溶法 7」
■「合気道日心館」創設 井上強一
合気道の心と技を伝えるために
■黒田鉄山
鉄山に訊け 「直線に支えられた円の動き」
■システマ・セミナー レポート ヴラディミア・ザイコフスキー
CATCH the ATTACKER’S CHANGE 事の起こりをとらえる!
■女性剣士に託される、郷土武芸の復興
利根川の源流に遺りし隠れたる名流 神道一心流剣術
■連載第2回! 安田洋介
太極遊戯―陳氏太極拳・大陸練拳秘訣「生活の中で育まれる武術」
■特別寄稿 濱田雅彦
寝技の萌芽を古流武術の乱捕にみる
■日野晃
武道者徒歩記
■松原秀樹
100%動ききるための調整術
■未来に活きる伝統の技術
伝統療法カンファレンス2014 112
■平上信行「時代考証の裏表」
■武術秘伝書夢世界
■増田俊也「続・七帝柔道記」
◎秘伝ジャーナル
これほど〝実戦〟の匂いを現代にまで色濃く遺している古流武術は数少ない。
そして、これほど人体構造の深奥にまで思慮及ばせた流儀も極めて稀だろう。
同じ「柳生」の名を冠す新陰流に比べると泥臭くも映るこの流儀、
その泥臭き実戦性をさて置いても、極めて「特異」である。
一つには〝一人稽古〟の体系が存在するという事。
今のように漠然としたボディ・ビル思想の入り込んでいない時代の事、
何を持って〝強さ〟とするか、それがはっきり見えていなければ、
〝一人稽古〟などは生まれ得ない。
〝一人稽古〟もあれば、徒手格闘、各種武器術、活法と、
多岐に及ぶ伝もこの流儀の特色だが、その多くが現代にまで
伝えられているという事実もまた、奇跡と言っていい事だ。
人から人へと伝えられてきた技法と思想、
そのどの〝人〟の熱意が欠けても、伝は失われたはずだ。
そして今、島津兼治という類稀な情熱をこの流儀に捧げてきた
師範に出会えたのも奇跡なら、
今、このタイミングで取材できるのも
奇跡と呼ばねばならないのかもしれない。
「本来はすべて隠すべきもの」
と語る島津師範。
しかし、今この時代において重要なのは、
隠す事よりも語って伝え遺す事、
だと感じ、方向転換をした。
まさに相沢師範口伝の「秘伝公開」。
どの流儀を志す方々も、
ぜひともご注目いただきたい
鎮魂法、帰神法、精神統一、精神感応、幽体離脱、霊的治療、気合術、さらには鍼灸、背骨矯正、民間療法……。
戦前において、不可思議と思われるものすべてが “霊術” と呼ばれていた。はたしてその正体とは?
古神道や武術にも通じる “霊術” の世界とその理(ことわり)を明かしていく新連載、ここに始まる
米国にはカレッジ・レスリングと呼ばれるレスリングが存在する。
別名フォークスタイル・レスリング、アメリカン・レスリングと呼ぶ者もいる。
柔道が国際化し、寝技の攻防が削られ続けていったのと同じように、レスリングもまた
スペクテイター・スポーツとして生き残らんとばかり、ルール変更を重ね続けている。
結果、倒す攻撃ばかりに光が当てられ、組んで抑える攻防が激変した。
そんな五輪フリースタイル・レスリングが失いつつある”組み伏せる攻防”が生き残るのが
米国カレッジ・レスリングだ。日本で学ぶことができない、失われたレスリングを求め、
一人の日本人がLA近郊メキシコ人街に住む、カレッジ・レスリングの達人の下を訪ねた。
取材・文◎高島学
Photo by IOWA University
Special Thanks to Christopher Brewer and Takashi Nakayama
江戸期の剣豪・櫛渕虚中軒宣根によって創始された「神道一心流」。江戸において勇名を馳せた同流は、櫛渕の出身地である上州(現在の群馬県)においても大いに広められたが、いつしかその道統は表舞台から姿を消し、すでに失われてしまったかにみえた。しかし、その灯は消えていなかった。
流派発祥の地で命脈を保った古流武術が、今、再び志しある修業者を得て、新たな歴史を刻もうとしている。人から人へと伝承される無形の文化財としての〝武芸〟。その復興の姿をレポートする。
【次号予告】
「最後の忍者」川上仁一師登場!!
忍術・忍者に学ぶ“総合生存技術”
◎川上仁一(甲賀流伴党第21代)、山田雄司(三重大学教授)、多田容子(小説家)、忍者検定etc.
・拳の正宗伝人、来日!兄弟流儀の邂逅 意拳・姚承榮老師×太気拳・天野敏 対談&セミナー
・合気は“刀を抜かない”ことから始まった!? 大東流 蒔田修大師範“居合合気”の妙技
・横山和正師範が検証する武器法の利点 “異種武器トーナメント”から見えたもの
・増田俊也氏寄稿!「高専柔道がもたらしたもの」“高専柔道100年”全国七大学柔道優勝大会
・太気拳と活法を修めた師範が双方に底流する術理を示す! 太気拳二道塾・竹田二男師範
・オーストラリア古流武術事情レポート「扱心流編」
・藤本靖「動きのホームポジション」最終回
・好調連載・大宮司朗「霊術講座」第2回!