●第1章 手裏剣術の特性
1 投てき武器の威力と宿命
2 剣術の佐助兵器ではない、手裏剣の用い方
3 心は剣、型は弓
4 手裏剣術とは何か
5 精神と手裏剣
6 初撃の大事
7 的を外れた手裏剣の捉え方
8 残心
9 体術との併用が必要な理由
10 鶴田先生が創流の過程で出会った二人の達人
11 和伝流手裏剣道併伝、山井流柔術拳法
12 武器術が目指す両端に進化した武器
●第2章 手裏剣術の身体の使い方
1 すべてをできるようにしてくれる〝たった一つの型〟
2 ”未完”の型
3 卍巴の型 詳解
4 発力法
5 無拍子
6 和伝流が目指す最終段階
●第3章 打剣術・掌剣術
1 剣術は戦場にあって実戦的だったのか?
2 なぜ手裏剣はマイナーな武術とされるのか?
3 武術として間合いを考えなくてよいのか?
4 手裏剣は「打剣術」であって「刺剣術」ではない!
○打剣術
○掌剣術
●第4章 手裏剣以外の武器術
1 どんな得物も使えねばならないという前提
2 杖術
3 短棒術
4 紐つき武器
5 そばにある”何か”
●第5章 体術(山井流柔術拳法)
1 併伝武術 山井流柔術拳法
2 打剣で学んだ事をどう活かすか
3 やはり「卍巴の型」
4 ”下から”という奇手
5 卍巴の型から導かれる防御術
6 卍巴の型から導かれる攻撃術
7 連絡技への展開
8 体術としての掌剣術技法
9 体術・手裏剣術の融合と”戦術”
●第6章 手裏剣術の精神「どんな状況でも何とかする」
1 手裏剣は”可能性”の武器
2 ”本番に強い”自分を作る
3 発想力・機転力……
4 よくやってくる”いざという時”の話
5 巨大な試練
著者プロフィール
著者 木崎克彦(きざき かつひこ)
1960年 東京都西多摩郡生まれ
日本大学文理学部卒業
和伝流手裏剣道第二代宗家 山井流柔術拳法第三代宗家
明治期の警察官を曽祖父に、陸軍将校を大叔父にもつ「武」の家に生まれ、幼いころから祖父、父より武術の手ほどきを受ける。
10歳から遠山(親泊)寛賢を祖とする泊親会において、空手を修行する。選手として活躍する一方で、公認指導員資格を取得し、後進の指導にあたり、東京都民大会等で、西多摩郡チームの監督を務める。また、30歳から、西多摩郡空手道連盟の理事長を10年余務めた。
この間、柔道,中国武術など他の武道も併せて修行するが、年を重ねるうちに、加齢とともに威力の衰える現代武道に疑問を持ち、古いスタイルの武術を訪ね研究する。
その過程で、八光流柔術と出会い、初代奥山龍峰宗家の高弟、山崎見峰皆伝師範に入門する。その後本部において,第2代奥山龍峰宗家の指導を受け、師範、皆伝、三大基柱、及び同流に伝わる整体術、皇法指圧指導講師を允許される。
縁あって、客分として迎えられた、和伝流手裏剣道、山井流柔術拳法において、鶴田勲宗家の技術や理論に心酔し、修行を重ね、平成24年に免許皆伝を受け、次期宗家に指名される。
平成28年、自身の道場である「山井館」を開設し、指導にあたっている。
南ドイツのメミンゲン市、イギリスのマンチェスターに支部がある。