WEB秘伝のオープンを待っているうちに、「ハラでつながる会」主催の「身体感覚セミナー」も、いよいよ6回目に突入......。月1回の開催で、一年の折り返し地点までたどり着きました。
これまで食や健康、医療、武術&スポーツと様々な分野をテーマに取り上げ、身体に宿った知恵=身体知を磨くヒントについてお話してきましたが、今回のセミナーでは一つの総まとめとして、大元にある「身体知」そのものにスポットを当てていきたいと思っています。
一般に言われている気づきとは? 覚醒するとはどういうことか? ......一歩間違うと捉えどころのない、それこそとても言語化なんてできない領域だと思いますが、それでも必ず「答え」はあります。
そう、身体で感じたことの背後には、何らかの叡智、それはそうだとしか言いようのない「解」がひそんでいるはずだからです。
7月27日(日)の第6回・身体感覚セミナーでは、「ハラでつながる会」の主宰者で、「腸脳力」シリーズの著者である長沼敬憲が、長年にわたり、こうした身体知の探求を続けてきた新海正彦さん(「アウェアネスアート覚技」主宰)をゲストに迎え、「自己を覚醒させるための知恵」について、わかりやすく解き明かします。
おぼえている人もいるかもしれませんが、新海さんは、「月刊秘伝」で不定期に連載している対談シリーズ「身体知の世界へようこそ」の第3回(2014年3月号)にもゲストとして登場。
その時は、ダブルアテンション、"注意の行き届いた自然体"をテーマに、こんな会話をしています。
(一部抜粋)
新海 僕は元々、音楽の演奏家だったんですよ。パーカッションがメインでした。
その後、武術、ボディワーク、心理療法と進んできて、一見バラバラに見えるんですけど、これらに通底しているものがあることに気付きました。それを追究しようと覚技ワークス(*アウェアネスアート覚技)を始めたんです。
長沼 どんな点で通底していると?
新海 僕は"注意の行き届いた自然体"と言っているんですが、例えば音楽の演奏会で、すごく盛り上がって、観客との一体感を感じる瞬間がありますよね。
その時の状態というのは、演奏しながら、次にどうするか、音楽の構成も感じているし、メンバーのことも気にしていて、ブレイクダウンする箇所の後に盛り上げる箇所があって、みんなで息を合わせていく。つまり、いくつかの方面に注意が向いているんです。
武術で言うと、例えば合気道で手首を捕まれた時、一瞬、「どうしよう?」となりますよね。手首はただコンタクトした場所に過ぎず、そこを一つの拠り所としてどう動いていくかなんですね。
その時、「今、自分の体はどうなっているんだろう」「足はどうなっているんだろう」と全体や部分に注意が向いている状態がある。それが心地いいと言うか、広がりのある感覚で、僕はそれを求めて生きてきました。
長沼 ただ夢中になって我を忘れているわけではないんですね。
新海 そうです。それを"ダブルアテンション"というものに発展させて、ワークを提供するようになったんです。
長沼 ダブルというのは何を指すんですか? (以下、略)
......どうでしょうか? 気になった人はバックナンバーをひも解いてほしいと思いますが、それよりも何よりも、セミナーに参加して、新海さんと僕の生セッションをぜひ体感してほしい! そう思っています。
今回は、セミナーの話ばかりで終わってしまったので、次の回は僕のライフワーク、「食」を入口に日本人の身体知を探っていく「フードジャーニー」にまつわる話、「ミトコンドリア」の秘密などについて取り上げていけたらと思っています。(続く)
★ハラでつながる会 第6回・身体感覚セミナー「たのしい修行のススメ〜身体を磨き、自己を覚醒させる気づきの知恵とは?」7月27日(日)開催!! ⇒http://seimei-kagaku.info/archives/4412
★新海正彦さん主宰「覚技」のHP http://kakugi.com
★長沼氏がホストを務める不定期連載対談シリーズ
「身体知の世界」第4回が、秘伝9月号(8月14日発売)に掲載予定です。
ゲストは「骨ストレッチ」が話題を呼んでいる松村卓氏。乞うご期待!
【関連商品情報】
BOOK 実践 腸脳力