太極拳・形意拳と共に世界的に有名な八卦掌。手の形は「拳」ではなく「掌(しょう)」が基本となり、円の周りをグルグルと歩く、走圏という練習法が良く知られています。また「その意味は何なのか?」という疑問から「神秘の武術」ともいわれていた中国武術です。
今回はその実際を、日本八卦掌研究会代表・賀川雅好先生がDVDで初解説してくれます。賀川先生は中国に留学して、本場北京を代表する実力者・馬傳旭老師(八卦掌第四代伝人)と馬老師の師である北京市武術協会顧問・李子鳴老師(八卦掌第三代伝人)から教えを受けた実力者。
先生が留学した当時、日本では「爆発的な力」といえば八極拳が有名でしたが、本国では八卦掌が最初に挙ったそうです。現在でも八卦掌は「女性的な華麗な拳」というイメージですが、このDVDで紹介する八卦掌のテーマは「爆発力を誇る拳」。
その力を身につけるための方法が、二大套路である【「八大掌(定式八掌)」と「八母掌(老ハ掌)」】です。八大掌は、八つの姿勢を走圏と共に取り続けます。全方向的に力を出せる(力を防げる)体を作り、同時に経絡・経穴を活用して、内側から体を健やか(健身)にしていきます。
そして、八大掌で作った体を駆使して、攻撃の訓練をしていくのが八母掌となります。指先で突く(穿掌)、手・掌で捌く(蓋手・撩掌)、手刀で打つ(撞掌)などの技術を、走圏をしながら繰り広げていきます。
ここで紹介したいのは、その【穿掌の威力】。賀川先生の指先を受けた相手は、留まることが出来ずに後方に突き飛ばされます。他ではあまり見ることのない、この武術ならではの技術は、まさに一見の価値ありです。
さらに指先は何かに打ちつけて鍛えるのではなく、単操手(短い一人稽古)や套路をしっかりと行っていくことで「内側から強くなっていく」とのこと。
以上のように本場の魅力を簡潔に示してくれる賀川先生の指導は、八卦掌を学んでみたいという方はもちろん「中国武術の訓練法を知りたい」「中国武術の使い方を知りたい」という方にも、是非見ていただきたい内容となっています。
梁派八卦掌とは...初代(董海川)の最晩年弟子・梁振蒲(八卦掌第三代伝人)の流れを汲む八卦掌の流派。以正撃斜、借力発勁の特徴を持つ
DVD◎爆発力を誇る実戦の拳【梁派八卦掌 八大掌・八母掌編】
指導監修◎賀川雅好 かがわ まさよし
指導動画◎相手を穿つ打撃技【穿掌の訓練法(単躁手)】
紹介動画◎発力を誇る実戦の拳【梁派八卦掌 八大掌・八母掌編】