リラックスできる。集中力が得られる。感覚が研ぎ澄まされる。
瞑想の効用は知っていても、何となく足を踏み入れられずにいる人は多いのでは?
そんな人にオススメ、音を聴くだけの瞑想だ。もちろんポイントはその音。
アボリジニの伝統的民族楽器「ディジュリドゥ」の音は腹に響くほどの重低音と豊かな倍音から成っており、胎児が母親の胎内で聴く鼓動音にも似ると言われている。この音を聴くほどに、リラックスでき、感覚が開かれ、思考を超越した境地に導かれるのだ。
付属CDでこのディジュリドゥの音を一聴すれば、その音質の特異さに驚かされるだろう。単独演奏にも関わらず、あたかも複数人での合奏であるかのような、さまざまな音が聴こえてくるのだ。これこそが、ディジュリドゥ特有の豊かな倍音。そしてこの音の聴こえ方は、瞑想が進むほどに変化してくる。曲ではないので、好きとか嫌いとか、よくできている構成だとか、そういう思考が入り込んで来る余地がない。"身を委ねる"しかない音なのだ。
著者にして演奏者の星祐介氏は世界的なディジュリドゥ奏者であり、ヨガ教師でもある。さまざまな瞑想法やヨガ的アプローチ、またディジュリドゥ特有の永続音を鳴らすための「循環呼吸法」、世界各国での成功失敗談等、ここでしか聞けない話が盛り沢山。
気軽に聴いてみて、気軽に読んでみて、絶対に後悔する事のないCDブックだ。
関連書籍→『聴くだけ瞑想』