月刊秘伝4月号が3月14日(土)発売となります!
武術の世界における"究極の瞬間移動術"として語られる『縮地』。
古代中国の仙術に起源を持ち、まるで"地"を"縮"めたかの如き神速の足捌きとして、超人気剣術漫画『るろうに剣心』をはじめとする創作物の世界でも幾度となく描かれてきました。
本特集では、その浪漫と幻想に彩られた真実を探るべく、各種流儀の達人たちが『縮地』の実在の武技としての術理を解き明かしました。
映画『黒帯』で魅せた超長距離の追い突きで、観客のド肝を抜いた中達也師範(日本空手協会)、等速の足捌き「無足の法」と相手の剣気を「反射しない」ことで空間を制する黒田鉄山師範(振武舘)、中国武術漫画の金字塔『拳児』で一世を風靡した『箭疾歩』の真実を語る大柳勝老師(武壇日本分会)、甲野善紀氏の薫陶を受け、独自の発展形『水鳥の足』を示演する中島章夫師範(半身動作研究会「動作術の会」)。
空手、古武術、中国武術──各々の流儀に各々の『縮地』が存在し、そのどれもが全く違った過程を辿りながらも、最終的には「間を詰める」というリアルな命題に帰結するのは、まさに幻想を超えた武術浪漫を感じさせました。
特集以外にも、注目記事が多数ラインナップされています!
気鋭の"身体系僧侶"として注目を集める藤田一照師と、新感覚バランススポーツ「スラックライン」の初代全日本チャンピオン 加藤木友香氏との特別対談では、「地上30センチ」という"非日常"の中で気付ける未知の身体感覚の奥深さとともに、このユニークなニュースポーツの魅力を語り尽くしました。「スラックライン」は、武道・武術修行者にも大いに益するであろう、新たなバランストレーニングの一柱と成り得るかもしれません。
そして、本号より始動するダブル新連載!
まず一つ目は、"不世出の達人"佐川幸義宗範より、大東流合気柔術の真髄を受け継いだ吉丸慶雪師範の後継者である有満庄司師範による「合気上げ」連載!あらゆる合気技の源泉、基本にして極意ともいえる「合気上げの根源力」に迫ります。また同時に、佐川伝大東流のまだ見ぬ秘伝技の数々も初公開してゆくという、期待の内容となっております!
もう一つが『体得! サムライ礼作法』。古の武人たちが日常を過ごした起居動作の一つひとつ。そこには"武"を極めるためのヒントはもちろん、より良く身体を遣いこなす上で欠かせない知恵が生かされているのではないか。そんな伝統を今に伝える武家茶道「壺月遠州流禪茶道宗家」の御宗家である中村如栴師に綴っていただく"現代のサムライ養成法"です!
光輪洞合気道創始者である平井稔師範の薫陶を受けた"求道者"成田新十郎師範には、平井師範の回想録と 「腰の回り」と呼ばれる球体の理を遣う円和の合気道について語って頂きました。先月の特集号に続き、大好評を博しているブルース・リーのスペシャル連載『メモリーズ・オブ・ドラゴン』では、「燃えよドラゴン」でブルースと共演した西洋人ハリウッドスターであるジョン・サクソン氏が登場!東洋と西洋の垣根を越えた未曾有のコラボレーションが実現した舞台裏を今こそ明かします!
他にも、知られざる当身主体の日本伝柔拳法の伝承を探る「柳生志限流柔拳法を追って」、葛飾北斎が描いた「北斎漫画」からオカザキ恭和氏が考案した「北斎ヨガ」、第39回日本古武道演武大会レポート、那覇手と首里手の伝統を受け継ぐ糸東流空手道正修館 西田稔師範による自らの空手人生一代「本土における沖縄正統空手の系譜」、世界で最も過酷なスポーツといわれるトライアスロンの最高峰である「アイアンマンレース」で絶大な効力を発揮し、世界中から注目を浴びている究極のリカバリー「PNFスポーツオイルマッサージ」など、どれも目が離せない珠玉の記事が目白押しとなっております。もちろん、高岡英夫師の「漢語由流体操」、藤本靖氏の「意識のホームポジション」、 倉部至誠堂師の「完全攻略! 合気術通信講習」、池本淳一氏の「異種格闘決闘録」、日野晃師の「武道者徒歩記」も絶賛連載中!
あらゆる垣根を越えて、「武道・武術・身体」の最新情報をお届けする月刊秘伝2016年4月号は3月14日(月)発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。