月刊秘伝2024年4月号
■特集 “浸透する威力”獲得法
長大武器に学ぶ身体革命!!
◎第1部 武壇日本分会 大柳勝
李書文が極めた六合大槍の発勁
◎第2部 葉問派梁相系詠春拳 新部敏
六點半棍が養う“胴体力”
◎第3部 陳氏太極拳 安田洋介
纒絲勁を鍛える春秋大刀の効用
◎第4部 許式意拳・六合八法 許傑華
大杆子を通じた意拳站樁へのアプローチ
◎コラム 尾張貫流槍術 赤羽根大介
二間槍が導く尾張貫流の真価
■巻頭グラ ……
目には見えずとも、確かにこの世の現象を司っているものがある。
“剛”なるものに“柔”が負けない理由も、確かにある。
見えない威力“玄”を手に入れた瞬間、人間は決して負けなくなる。
玄【ゲン】とは…
老子が説いた万象の根源
赤みがかった黒
見えずとも確かに存在する理法
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第1章 やわらとは?
1 剛強柔弱
2 力が足りないのではない 力自体に限界がある
3 力の徹底的な排除
4 発明と発見
5 私の体を動かしたもの
第2章 “玄”の存在 〜見えなくとも確かに存在するもの
1 ダーク・マター(暗黒物質)と”玄”
2 物理法則
3 ”気”とは?
4 力ではないものが技となった瞬間…
5 ”玄”の性質
第3章 象(かたど)る
1 水の変化性
2 形と”象り”の違い
3 ”象り”の技法イメージ
4 象りと”スポーツ”と”舞い”
5 象る技法と稽古法
6 柔六法
第4章 反作用
1 常に発生している”見えざる力”
2 身体構造的”反作用”
3 反作用を活用できる身体
4 身体の使い方
5 手でなく肘を使う!
第5章 波心
1 ”力”でなく”共振”
2 二羽桁
第6章 点・線・面
1 接点の変化
2 実際の技法における使い分け
3 接点を増やす
第7章 足捌き
1 歩法の大事
2 二之歩
3 二之巡
4 二之進
5 二之開
第8章 掴みに対する技法
第9章 打撃に対する技法
第10章 “やわら”の普遍性 〜武術の行き着くところ
1 ”やわら”は原理
2 ”最強”などない!?
3 ”円”
岩城象水
1946年富山県に生まれる。18歳より糸東流空手を始める。30歳の時に天心古流拳法と出会い、11世に師事し修行の道に入る。その後、武道歴史家の島田貞一先生に武道論、尾上政美師範に捕手術、国松良雄師範に捌きを学ぶ。武芸本来の正しい姿を追求している。1989年7月、神道天心流拳法・第9世宗家である故上野義明天心より上野家伝の天心流拳法の印可を授与される。
一方、打撃術や殺法を中心に追究してきた自分の武術に疑問を感じ、力を真に排除した「やわら」の追究を新たに始める。
現在、天心象水流宗家として後進を指導している。