運動において真のパフォーマンスを発揮し、身体を調和させるためには、身体の「下部構造」の重要性を理解することが欠かせない。
この「下部構造」とは、単なる筋力や脚力のことではなく、全身の連動性を生み出すための根本的なベースを意味する。この土台の確立は、我々が本来持っていた〝自然体〟の運用に直結するものだろう。
それは、具体的には「姿勢」や「構え」、そして繊細な「足捌き」といった形で表出するものであり、運動のあらゆる局面で機能する「動くための土台」である。あるいは、この複雑な人体を最も効率的に動かすための『人体マニュアル』と言っても過言ではないかもしれない。その土台の上に立つことで、初めて真に最適な技術を習得する道も開かれるのではないか。
今特集では、そんな「動きを支える土台」の極意を仮に「足腰力」と定義し、その探求に長年を費やした方々に、独自の成果を語っていただいた。
下部構造を整えることで、初めて見えてくる〝動きを支える軸の存在〟。軸が通り、自立した姿勢が保たれる時、人は自らの足で「立つ」という本当の意味を知り、そのことがもたらす〝力〟の運用法をも理解される。それは、真にしなやかで強い動きを生み出すための、一番の近道に他ならないだろう―。
書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。
およそ武道・武術全般で、特に重要視される「下半身の鍛錬」。単なる筋力増強とは言い切れない、そんな武道・武術の「下半身の鍛錬」における意味について、長年、多くの武道・武術を取材し、自身も武術実践者である武術ライターの野村暁彦氏にまとめていただいた。
運動の要となる「足腰」。その有効活用への道を探る上で、土台としての足腰に乗る、上体との関係性から、全身をつなぐことの意義を無視することはできない。
特集第1章では、かつて「4スタンス理論」で、広くスポーツや身体パフォーマンスの世界から注目を集めたスポーツ整体「廣戸道場」の廣戸聡一師に、新たなる「骨理学」をもって、足腰からなる身体下部構造を起点とした全身協調への道筋を明かしていただいた。
特集第2章にご登場いただいたのは、身体の解剖・構造学から〝動き〟の本質に迫る「動作術の会」主宰、中島章夫師。
武道・武術の様々なテクニックを語る前に、その土台となる身体のあり方から正すことで、より根元的な身体操作の本質へ迫る動作術。そこに示される、日常をよりスムース、かつ効率的に過ごす「生活体」と足腰との関係性とは!?
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実際に身体を打ち合うフルコンタクト空手の潮流の中にあって、独自の技法「サバキ」をもって技巧優先の技術体系を構築した先駆的な空手が、故・芦原英幸師範によって体系づけられた芦原カラテである。自らその薫陶を受け、『芦原英幸 サバキの真髄』(BABジャパン刊)を著した作家、松宮康生氏は、その根幹に芦原師範が独自に研究、実践を重ねた足腰の鍛錬哲学があったと語る。
特集第3章では、そんな芦原カラテの超合理的身体下部構造の鍛錬法と、〝誰にでもできるサバキ〟を実現させた指導体系について、松宮氏にまとめていただいた。
〝特別な意味を持たせた足腰の鍛錬〟といえば、すぐに思い浮かぶのが中国武術。ただ立つだけの「立禅」や、腰を落としてユッタリと歩を進める「這い」「練り」といった稽古法で知られる意拳・太気拳では、下半身の訓練をどのように捉え、培うのか?
ここでは、かつての本誌好評エッセイ連載「組手、ときどき波」を彷彿させる、太氣至誠拳法太氣会の天野敏師範によるウィットに富んだ語り口でまとめていただいた。
スイス・ジュネーブを拠点に活動する忍者集団「天狼衆」。今月の「秘伝なヒト」にご登場いただくのは、その創設者にして、
「天狼」の忍者名を持つアドリアーノ・カンパネリ師だ。
かつて四季の森忍術道場に一年間住み込みで修行し、現在も日本の武道文化を追究し続けるアドリアーノ師に、世界が注目するNINJAの魅力と可能性を語っていただいた!
「氣と丹田の合氣道 楽心館」は、剣柔一体を掲げ、毎回の稽古を剣術ではじめるほど徹底して剣の理合を重視する。
剣の理合を体術に活かし、身体で剣を理解し、体中剣を育む。それによって自然体を獲得し、自他相対を超越した合氣の会得に至るのだという。
剣柔一体とは、自他相対の超越とは何なのか。「氣と丹田の合氣道 楽心館」の創設者である石川智広師を訪ねた。
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