約30年ほど前、一人の痩身短躯の空手家が世に知られるようになる。
その空手家が唱える「空手の理」は、非常に独特でありながら普遍的な真理を穿つ故か多くの共感を得て、空手のみならず日本武道全般へ大きな影響を残した。
現在83歳を迎えながらも、肉体の衰えを越えてなお、示し続けられる「空手の理」は、それだけでその正しさを証するものと言えるだろう。
そんな〝空手家・柳川昌弘〟の元へ今特集では、独自の探求からなる研鑽・鍛錬の日々から、それぞれの上達理論を構築した若き〝世代を越えた後継者たち〟が次々と訪ねた。
また、本誌連載「相撲の力学」で好評を博す松田哲博氏には、相撲の観点から柳川空手を紐解いていただく特別企画。
そこにどんな化学反応が生まれたのか!?
書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。
特集第二章では、近年、その圧倒的な打撃力養成のメソッドで多くの実績をあげ、注目される秀徹の藤原将志師範を迎え、「打撃力向上へのカギ」をテーマに柳川師範と対談していただいた。
驚くほどの相似性を見せる秀徹鍛錬の各種メソッドと、柳川空手の「受動筋力」を核とした身体作り。
“一撃必倒”を可能とする身体のあり方とは、果たして……!?
特集を締めくくる第三章では、本誌好評連載「漱石と寅彦の『相撲の力学』問答」を執筆いただいている相撲探求家の松田哲博氏(元・一ノ矢)に、柳川空手の示す「空手の理」を「相撲の力学」の観点から解析いただいた。
相撲と空手という異分野にあって、達人たちの共通した動きの「理」は、日本武道が培った普遍的否“自然体”の効用を示す。
現在の武道・武術界で、空手に限らず日々、様々な武道・武術に精進しつつも、思い悩み続ける若き修行者たちへ、様々な苦難を自らの意志のもとに乗り越え、一廉の武人として自他共に認める存在へと成りえた“奇跡の空手家”柳川昌弘から“贈る言葉”をご執筆いただいた。
今月の「秘伝なヒト」は、小笠原流の門人であるマイケル・ノ氏。
オーストラリアで生まれ、幼少期から武道が生活の中にある環境で育ったマイケル氏は、20代に初来日し、その文化の素晴らしさに心を打たれる。そして、流鏑馬の魅力の虜となった。
現在は、日光江戸村に勤務しながら、日光東照宮に仕える神馬の調教なども担っている。また、全国各地の神事に、流鏑馬の騎手として参加している。
流鏑馬の世界に入った経緯や、馬を支え、馬に支えられながら弓馬術を磨く日々について、お話を伺った。
中国武術で強くなるために何よりも大切なこと──それは功夫の習得に他ならない。功夫がなければ、どれだけの年月を修行に費やそうとも、武術としては“失敗”となる。ならば、功夫を手に入れるための方法とは何か?
その答えの一端を示すべく、本場中国で数多の名師の薫陶を受けた太極拳のレジェンド・遠藤靖彦老師が、自身の長年にわたる苦節苦練の果てに見出した「功夫の練り方」を語る!
本誌2023年10月号において、開発者・西山創師により、効果のほどが明らかにされた「イス軸法」。
今回、再び西山師に登場いただき、片足の際に体軸を形成するイス軸法のやり方や、正しく体軸を形成することによる様々な効果などを示してもらった。
「イス軸法」によって生み出される体軸の形成がなぜ、様々な身体の状況に効果的に作用するのか、改めてその核心について紹介する。
書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。