指圧による健康増進と武技を元にした護身。昭和16年、初代宗家奥山龍峰によって起流された八光流柔術の根幹となる理念と術理は、今も変わずに受け継がれている。瞬間痛覚を用いた峻烈なる武技は、内臓に活と刺激を与える指圧ともなる。
今特集では、「武医一体」と謳われる八光流の技術とその成り立ちについて、「型」「女子護身道」「皇法指圧」という側面から、二代奥山龍峰宗家と奥山貴士総本部道場長に実演とともに解説してもらった。
また、支部道場での取り組みや、他の武道を同時に修める師範による応用など、多角的に八光流を取り上げ、その核心に迫った。
書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。
「女子護身道」は、戦時下という時代的な要請に基づき、初代奥山龍峰宗家によって創始された。そこには、八光流が起流された年代と同時期に創り上げられたため、八光流の根本となる理念が含まれている。体格的に劣る者が如何に自分の身を護るのか。さらには、稽古することで、それを可能にする身体を造る鍛錬法としても有効な「女子護身道」の体系について紹介する。
八光流において、柔術と並び併伝されている「皇法指圧」。身体を内的に改善させるこの療術技法こそが、八光流を八光流たらしめている「活殺自在」の核心部分である。第3章では、経絡にアプローチすることで、様々な慢性疾患を緩解させる皇法指圧が武技にどのように直結しているのかについて解説してもらった。
八光流の真髄は護身にあり、その術理は今の時代でも通用する普遍的なものだ。特集第4章では、上條成山師が率いる八光流健武会道場の「護身ロールプレイ」を紹介!過去実際に起きた事件をリアルに追体験することで“生き抜く”ための教えを学ぶ。それは古流の理合で現代をサバイブする、八光流の有効な現代活用法の一つである。
第5章では、八光流の皆伝師範であるとともに、和伝流手裏剣道、山井流柔術拳法という他武道の流派を継承した木﨑克彦師範に登場いただいた。異なる技術体系を修める中でも、八光流の術理からの気づきがあり、また、そこから様々な状況での応用をシミュレーションすることができる。八光流の“技”が豊穣な大地だからこそ、「体格や腕力で優る相手を破る“使い方”」という花を無数に咲かせることができる。八光流のさらなる奥深さが見えてきた!
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の「トウ」役で出演し、光る演技とキレ味鋭い本格アクションで注目を集める女優 山本千尋さん。
武術太極拳の選手として、世界ジュニア武術選手権大会で金メダルを獲得するなど、武術家としても超一流のキャリアを誇る。
そんな山本千尋さんの武術観、そしてアクション俳優としての武術的バックグラウンドに迫ってみた。
誕生から40年が経過する現在なお、様々な媒体を通じて人気を誇る不朽の名作、武論尊原作・原哲夫作画の「北斗の拳」。
世紀末を舞台としたバイオレンスかつインパクトの強い格闘シーンで知られる同作だが、そこには、伝統武術が本来伝えていた〝活殺自在〟が表現されていることを、空手家にして快整体術研究所を主宰する中山隆嗣師範は指摘する。
経絡秘孔がもたらす人体の不思議な世界を不朽の格闘漫画の中から俯瞰する。
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