空手四大流派、白熱の全国大会&
頂きへと至る「最高型・上級形」の神髄を徹底解析!
月刊秘伝2025年11月号
好評発売中!

空手の各流派には最高位、または上級位とされる形(型)がある。「スーパーリンペイ」「チャタンヤラ・クーサンクー」「壮鎮」「雲手」「五十四歩」「チントウ(岩鶴)」、……。他にも幾つかあるが、これらの形(型)が、“上級形(型)”の代表的なものとしてあげられるだろう。本特集では、空手の四大流派(松濤館流、剛柔流、糸東流、和道流)の全国大会の形(型)競技の模様を踏まえつつ、各会派の代表者に、それぞれの流派の最高位とも言える形(型)や幾つかの“上級形(型)”について、その形(型)の流派における役割や、技術的に注意すべき点などについて解説いただいた。各流派、それぞれの至高の形(型)の真髄に迫る!

発売日:2025年10月14日
定価:1,000円(税込)

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書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。

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特集序章 “上級形”の価値と役割

空手における
形(型)の意味とは?

空手が沖縄の地で「手(ティ)」と呼ばれていた時代では、その術理は基本的に 個人から個人へと伝承されていたが、その核となるのものが形(型)であった。 その意味で、形(型)こそが空手の本質であると言うことができる。 そして、空手の形(型)には、各流派ごとに、基礎的なものから 上級とされるものとがある。特集の序章として、 空手における形(型)の意味や競技形(型)の意義を考察するとともに、 「上級形」の価値と役割を考えてみたい。

現在は多くのフルコンタクト系の団体でも、形(型)競技が取り入れられている。写真は「極真館2022年春季 全日本選手権大会」の「型 一般男子の部」で優勝した岡崎蒼選手による「五十四歩」の演武。
全日本空手道連盟(全空連)が主催する「全日本空手道選手権大会」には多くの流会派の選手が参加する。写真は、2022年12月に開催された第49回大会の女子形個人において優勝した大野ひかる選手の「スーパーリンペイ」の演武。

第1章 松濤館流
緩急の表現 重厚さの表出 上級形の難しさとやりがい

「雲手」「十手」「抜塞小」
泉屋誠三(日本空手協会 専務理事)

特集第1章は、松濤館流の上級形について、日本空手協会の泉屋誠三師範に伺った。「一本勝負」を旨とする空手協会のスタイルを守り続けていくためには、形はどうあるべきなのか? その問題意識を踏まえた上で、現在の形競技の課題をあげていただくとともに、松濤館の上級形の中から「雲手」「十手」「抜塞小」を実演で示してもらいつつ、そのポイントを解説いただいた。

泉屋誠三 Izumiya Seizo
昭和36年10月12日生まれ、北海道出身。駒澤大学卒業後、昭和59年に総本部研修生として日本空手協会へ入所。昭和61年3月卒業、総本部指導員となる。以来、自身の研鑽と共に後進の指導にあたり、現在に至る。公益社団法人日本空手協会 専務理事。駒澤大学空手道部師範。日本空手協会総本部 師範(八段)。
2025年7月に高崎アリーナで開催された「第67回全国空手道選手権大会」で、「個人 形の部 一般男子」で優勝した栗原秀元選手の「五十四歩 小」の演武。

第2章 剛柔流
「頂きで変わる!」最終動作の意味と三戦への回帰

「スーパーリンペイ」
山口剛史(全日本空手道剛柔会 最高師範)

山口剛玄範士を会租とする 全日本空手道剛柔会。 特集第2章では、コロナ禍を挟んで8年ぶりに開催された「第8回空手道剛柔会グローバル選手権大会」を取材するとともに、同会の最高師範を務める山口剛史会長に、「剛柔流の最高型」として名高いスーパーリンペイがなぜ“至高の型”足り得るのか、お話を伺った。

山口剛史 Yamaguchi Goushi
1942(昭和17)年9月28日、山口剛玄(本名:實美)の三男として満洲(現在の中国東北部)に生まれる。本名:絋史。4歳で東京へ移り、1950年より正式に空手を始める。第1回剛柔会全国大会団体組手優勝。1963年、日本大学芸術学部入学。卒業後、本部専任師範として国内および海外で活躍。1989年の父、剛玄の逝去に伴い、1990年、全日本空手道剛柔会会長、国際空手道剛柔会最高師範、宗家となる。
2025年8月に千葉ポートアリーナで開催された「第8回空手道剛柔会グローバル選手権大会」で、「個人型 男子シニア(16歳以上)の部」で優勝した菊地凌之輔選手の「スーパーリンペイ」の演武。

第3章 糸東流
基本技の組み合わせが増え学びの自由度が増していく上級形の意義

「バッサイ」「五十四歩」「スーパーリンペイ」
岩田源三(全日本空手道連盟 糸東会 会長)

糸東流は、直線的で軽快な首里手と円を描く力強い那覇手、両方の流れを汲む流派である。糸東流の上級形を中心に、基本形や実戦での技との繋がりについて、全日本空手道連盟糸東会の岩田源三会長に詳しく伺うことができた。また、今夏に開催された糸東会全国選手権大会の模様と合わせて、流祖・摩文仁賢和より受け継がれる糸東流の形の本質に迫った。

岩田源三 Iwata Gnezo
昭和33年生まれ。埼玉県出身。幼少期より父・万蔵の元で空手を学ぶ。昭和63年、全空連糸東会師範修得。平成5年、南蛮殺到流宗家5世継承。平成10年、全空連糸東会本部道場長に就任。以後、全空連糸東会技術本部長や全空連糸東会理事長などを歴任。平成28年、(公財)全空連中央技術委員へ選出されると共に、全空連糸東会範士を修得。平成29年より全空連糸東会会長に就任。全空連糸東会八段師範、公認八段範士。南蛮殺到流宗家5世。
2025年8月に行われた「第65回糸東会全国選手権大会」の「形の部 一般男子」で優勝した山崎郁弥選手の「スーパーリンペイ」の演武。

第4章 和道流
伝統の形が身体深部を覚醒させる!

「チントウ」「セイシャン」
大塚博紀(和道流空手道連盟 三代宗家)

琉球の唐手と本土の古武術の融合によって生まれた和道流。それはある意味、最も“日本らしい”空手といえるだろう。本特集のトリを飾る第4章では、和道流の正統を今に伝える大塚博紀三代宗家に、和道流の上級形たる「チントウ」と「セイシャン」に秘められた、身体深部を覚醒させる流儀独自の身体操法を示していただいた!

大塚博紀 Otsuka Hironori
1965年、和道流創始者の孫として生まれる。幼年より居合、高校時代にレスリング、柔道も学び、大学時代より本格的に空手を始める。アメリカ留学などを経て、フランスに移住。そこを拠点に、10年にわたり各国で指導を行う。2015年、三代宗家を継承。日本古武道振興会、日本古武道協会所属。代表作に、著書『武術を究める!和道流空手道』、DVD『和道流 空手道【裏の組手】』、DVD『和道流の平安二段』、DVD『全国大会のリアルに学ぶ 空手道の心髄!』(全てBABジャパン刊)。
2025年8月に東京武道館で開催された「第61回和道流空手道連盟全国大会」で、「熟練の部(形)」で優勝した古賀大之選手の「セイシャン」の演武。

【巻頭】ホリスティック医師・水足一博
東洋医学と西洋医学の融合が生む“治るチカラ”
「気の医学」で病と戦う!

中国武術の意拳から派生した尤氏長寿養生功や漢方といった東洋医学と、西洋医学を融合させて独自の「統合医療」を確立し、日夜がんや難病と戦う医師──
それが、今月の「秘伝なヒト」に登場いただく水足一博師だ。
健康の要とされる「気・血・水」のバランスを整え、人体が本来持っている“治るチカラ”を最大化させる、「武医同術」の最前線を此処に語っていただいた!

【特別企画】香取神道流 杉野道場
剣・居合・棒・薙刀・槍─「総合」たる古流武術の一貫した理
武芸十八般のサムライを現代に育てる老舗道場

都内近郊、川崎の地に100年近くの伝統を誇る古流武術の老舗道場がある。
それが初代館長、杉野嘉男師範によって昭和2年に開設された「唯心館 杉野道場」である。
有名映画の殺陣指導なども手掛けた嘉男師範亡き後も、二代館長杉野至寛師範を柱にそのご子息たちによって守られる〝教え〟が、今なお〝サムライ〟を生み育てる現場を尋ねた。

【特別企画】アバニコ・トレスプンタス GMレネ・トンソン
アーニスの達人が魅せた!
実戦武器術と左手の要

フィリピン武術アーニスの中でも“古流”と言われる流派「アバニコ・トレスプンタス」。そのグランドマスターにして、世界中で活躍しているレネ・トンソン師の来日セミナーが先頃、開催された(主催・アーニスクラブ東京)。
この実戦スタイルを長年学び日本で伝えている同会代表の大原聰師に、流派の特徴からセミナーの模様までを特別寄稿いただいた。

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