古来より、東洋の武術や修養法で重視されてきた呼吸法。
それは人間が生きていく上で必要不可欠な基本運動ながら、緩急の工夫や動作との融合、さらに手印を用いることによって身体を内側から劇的に変革する無二の鍛錬法となる。
本特集では、肥田式強健術・狂言・中国武術・忍術・合気道など各ジャンルで編み出された伝統のブリージングメソッドを通じ、心身開発の一大体系たる呼吸法の本質と驚異的効能に迫る!
書店では、今月号だけでなく秘伝誌のバックナンバーを始め弊社の書籍、DVDもお取り扱いお取り寄せが可能です。是非書店でお手にとってご覧ください。
呼吸と丹田の巨人として、日本武術界に絶大な影響を与えた肥田春充。
特集第一章では、明治期の日本を代表する呼吸の大家たちの軌跡と共に、肥田春充が創始した修養法「肥田式強健術」の哲理と極意について、現代における呼吸の達人・鈴木光彌師範に筆を揮っていただいた!
永い歴史を持つ伝統芸能には、日本古来の身体操法がまるでタイムカプセルのように高純度で保存されている。
特集第二章では、狂言師・茂山千三郎氏とウィリアム・リード師に、670年の伝統に育まれた狂言をルーツとする健身メソッド「和儀」の根本を成す、丹田呼吸について語り合っていただいた!
中国四千年の歴史においても、呼吸法は心身開発の要として深く研究されてきた。
特集第三章では、本年7月に放送されたNHK番組『明鏡止水 侍・大谷翔平』にも出演した岡部武央師に、かの達摩大師が少林寺に伝えた呼吸鍛錬法「易筋経」と、太極拳に代表される中国内家拳の途切れない呼吸と力についてご示演いただいた!
かつて、極限状況の中で任務を遂行していた忍者たちの呼吸法。
それは超ストレス社会というべき現代においても非常に有用なものだ。
本特集のトリを飾る第四章では、当代忍術研究の雄・相模愚行師が技術指導を、田村基太郎氏がプロデュースを手掛ける温故知新のブリージングメソッド、「忍者禅メディテーション」における印と呼吸法の驚異的効能を紹介しよう!
古より数多の武道家や宗教家が、呼吸法を重視したのは何故か?
特集コラムでは、呼吸と合気道の達人・多田宏師範の薫陶を受けた武道家にして、本邦を代表する哲学者の一人でもある内田樹師範に、長年にわたる稽古と探究を通じて自得した“生きる力を高める”呼吸法の本質についてご寄稿いただいた!
数々の映画やドラマ、時代劇に出演してきた一流俳優にして、古流を修める武術家でもある榎木孝明氏。現在、榎木氏は自身のユーチューブチャンネルで、アテネ五輪柔道金メダリスト・鈴木桂治師や総合格闘家・菊野克紀師ら著名格闘家とのコラボを通じ、筋力に依存しない独自の術理を発信している。
今回は、榎木氏が提唱している「柔能く剛を制す」を体現するための日本古来の伝統的な精神と身体の使い方について語っていただいた!
広沢成山師範は、長年、武術を修めるとともに、脱力について実践を通した研究を重ねてきた。
特に近年は、その「正しい脱力法」を用いて、武道家のみならず、施術家や楽器演奏者など様々な分野の人々に指導を行い、より広く、身体のより良い使い方を伝えている。
今回は、広沢師範に「正しく力を抜く」ための練習法と考え方を、肩の動きを例に、改めて詳しく解説してもらった。
トントンとリズミカルな「引く刺激」を全身に入れる指針整体に、マッスルエナジーテクニック(MET)を中心とした骨格調整・筋肉調整の手技も合わせて、「引く力」と「緩む力」で血流を整え、全身を整えるという「てあて整体」。
その施術者であり、指導者でもある荒木靖博氏はアレクサンダーテクニーク教師も行うなど、「体を本来のあるべき状態に戻す事」を目的としている。
“受け手の負担は少なく!”という施術哲学とその手技の実際について紹介しよう。
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