全ての身体運動の原点であり、最も身近な運動である「歩く」ということ。
そこにはあらゆる武道・武術、スポーツや芸事にも通じる身体の極意が秘められている。
今回は身体科学の専門家をはじめ、日本古来の歩法の探求者、古流武術家、忍者など、多種多様なジャンルのスペシャリストたちが、それぞれ独自の指針のもとに追究してきた合理的にして驚異的な歩きの妙技を、全章連動ムービー付きで徹底紹介!
誰もが当たり前に行っている「歩き」が持つ無限の可能性に気付いたとき、これまで知らなかった新たな世界への第一歩を踏み出せるだろう。
人類にとって「歩き」とは何か? 特集序章では、その問いについて、本誌2020年11月号より始まった連載「歩きで鍛える“歩道”入門」において、「歩き」を極めるための鍛錬法を紹介している高岡英夫師に解説いただく。
運動進化論の見地から科学的に研究開発することで、あらゆる分野の人間の能力全てに影響を与えることができる「歩き」という運動に迫る!
かつて日本人の誰もが行っていたというナンバ歩き。
現代ウォーキングとは全く異なる、伝統に磨かれたその合理性は、各界で一大ブームを巻き起こした。
特集1章では、ナンバ術協会最高師範・矢野龍彦師(桐朋学園大学教授)と、ナンバ術特別師範にして書道十段・合氣道八段を持つ青い目のサムライ、ウィリアム・リード師(山梨学院大学教授)による日米ナンバ対談をお送りする!
ボディワーク界のトリックスターとして活躍する藤本靖氏(環境神経学研究所代表)が、「身体と意識の進化」をテーマに、パラアスリートたちの“超感覚世界”を直撃するシリーズ企画。今回は特集特別版として、陸上競技である「義足スプリント」を総力取材。
「良い走り」は「良い歩き」へとつながり、「生活の質」も高まる!
歩法改善のワークも多数紹介!!
その神妙無比なる武技の中に内包された、江戸武士の身体操法を現代に伝える柳生新陰流。
特集3章では、春風館関東支部・赤羽根龍夫師範とその御子息である大介師範に、柳生新陰流の極意にして最重要の歩法「風帆の位」をご示演いただいた!
一日四十里(160キロ)を歩くという忍者の驚異の歩驟(歩く走る)能力。
その秘密の一端を知ることができるかもしれない伝書が存在する。
伊賀流の歩行術との説もある「不及流」。その内容が記された伝書「万民千里善歩傳」の実践検証の模様、また「遠足」修行について、忍道家の習志野青龍窟師に紹介いただいた。
片や、人気作家にして、沖縄の達人・喜屋武朝徳の伝えた首里手・泊手を 中心とした沖縄空手の探求に心血をそそぐ空手家、今野敏師範。
片や、沖縄空手道拳法会静岡県支部長として、同会会長である 久場良男師範に師事し、沖縄古伝剛柔流空手拳法の技と心を 追究する気鋭の空手家、剛琉館の佐藤哲治師範。
〝沖縄空手に魅せられた〟二人の空手家の邂逅は、我々に何を語ってくれるのか。
前編となる今回は歴史面における探求について、両者の意見を戦わせていただいた。
PART.1 誰がカキエを生み出し、伝えたのか?
PART.2 源流!?中国南派拳術の雄 詠春拳の対人練法 黏手チーサオ
“空手本来の戦い方とは、如何なるものなのか?”──現在、伝統派、フルコンタクト、防具と様々な形態で試合競技が行われる「空手」。 しかし、その元々の技法を活かす、本当の戦い方とはどのようなものだったのだろうか。
その一つの答えとも成り得るのが、剛柔流で伝統的に行われてきた「カキエ」にあるのではないか?
今回、不定期掲載ながら、この困難な命題に立ち向かう「“カキエ”の謎を追え!」がスタートする。
第一弾は「誰が“カキエ”を生み出し、伝えたのか?」を主軸に、沖縄から中国大陸の武術まで探求の旅を繰り広げてみたい。
塩田泰久師範が代表を務める塩田合気道(SIAF)。 現在、その運営を取り仕切っているのは塩田将大師範である。達人・塩田剛三師範の孫であり、父・泰久師範から 塩田合気道を受け継ぎ、合気道の普及に尽力している。
「より多くの人に合気道を伝え、その世界に 触れてもらうために」。
今回の取材では、そんな将大師範の 合気道普及にかける思いや、そのための工夫について 話を聞かせてもらった。