秘伝トピックス

剣、空手、中国武術、あらゆる武術には共通する"根っこ"の法則がある！

例えば空手の「正拳突き」。突いた時に肘は横を向きがちだが、それをグッと下に向けようとするのが古伝流。これによって脇も締まり、全身からの力を拳に集中させやすい状態になる。
例えば古流剣術の「袈裟斬り」。刀を振り下ろす時、これも肘が横に向きがちだが、グッと下に向けるのがやはり古流に伝わる刀法。
例えば中国武術の「站椿功」。両腕で胸の高さに大きな輪をつくる時、やはり肘を下に落とす。

国も違えば攻撃法だったり鍛錬法だったりと、まったく種類の違うもののようでいながら実は同じ事をやっている、というものが実は武術の中には非常に数多くある。それはどれも「究極的に合理的な身体状態」を目指すものだからだ。
あらゆる武術には、共通する法則（＝根理〈こんり〉）が存在し、それをおさえれば、いわば"何をやってもうまくいく"。

本書は空手、剣術、中国武術、とさまざまな武術を取り上げながらその「クロスオーバー」的に存在する"根理"を明らかにする画期的な技術理論書だ。
著者の中野氏が、自身の主宰する心水会で最も大切にしている３原則がある。それは「胸をゆるめる」「股関節に体重を乗せる」「肘を抜く」の３つだ。これによって全身を繋げて使うことができるようになり、何をやるにせよ、大きな力が発揮できるようになる。
本書では「合気上げ」などの実践しやすい例を多数用いて、これをわかりやすく紹介している。
また、他にも「意識」「"添わす"力の使い方」「ラセン」など、何をやっている人にも応用がきく重要な根っこの理論が満載され、武術を志す方ならば種類問わず、必読の一冊だ。

詳細はこちら→『武術の"根理" 』古伝体術心水会代表　中野由哲　著