秘伝トピックス

【巻頭対談】黒田鉄山（振武舘武術）×倉部至誠堂（合気柔術逆手道）
「消える動き」と「合気術」の邂逅
【特集】「空手道の父」生誕150周年
船越義珍と松濤館の空手
【特別企画】中森一郎「日本泳法」伝承文化としてのオヨギが伝えるもの
／羽黒派古修験道　長谷川智「山伏"異界の道場"における歩行行 」

月刊秘伝8月号が、7月14日発売となります！

巻頭の「今月の秘伝なヒト」では、黒田鉄山師範と 欧州の地で逆手道を探求してきた倉部至誠堂師範による特別対談が 実現しました。武術で必要とされる身体は、日常的なそれとは全く異なるもの。 筋肉や意識の使い方が別次元であるからこそ、相手とぶつからず、 一般的な常識ではありえないような神技も実現可能となります。 そんな古来より練り上げられた侍の身体を今に受け継ぐ両師が、「消える動き」と「合気術」の邂逅から見える、武的身体の極致について語り合います！

本号の特集は、今年生誕150周年に当たる船越義珍翁の軌跡と功績を紹介します。 沖縄の知られざる唐手が本土へと紹介され、新たに「空手」と名付けられたその武道は、 「松濤館」で大きく花開き、今や世界に冠たる「空手道」へと飛翔！　 その礎を築いた「船越義珍と松濤館の空手」とはいかなるものなのか？　 義珍の生きた時代を追い、伝統の形と組手に迫り、 最強「武道空手」を追う者たちのいまを照らします！

特集序章においては、「空手道の父」船越義珍翁の生涯を、貴重写真と年表とともに振り返ってみました。
続く第１章では、『義珍の拳』作者・今野敏先生に、義珍翁の源流（オリジン）である沖縄からみた姿を語っていただきました。"日本の空手道"を産んだ義珍翁の栄光と苦悩が浮かび上がってきます。
そして、第2章では、船越義珍の空手をいまに受け継ぐ日本空手協会の全国大会の模様をレポート。本章では、最強と呼ぶに相応しい数々の名空手家たちがその名を刻んできた日本空手協会の「全国大会」の歴史。本章では、歴代の優勝者たちに集まっていただき、 「形と組手」が車の両輪を織りなす日本空手協会の〝武道空手〟について、話をうかがいました。
特集3章には、中達也師範がご登場！　遺された資料をもとに、中師範の長年にわたる独自の研究で追い求めた義珍の姿、その空手、 そして打突の極意〝当破〟について、ご紹介いただきました。
特集４章では、自身、松濤館空手より武の道を 歩み始めたという本誌ライター・ミリアレシス氏が「日本空手協会春季国内外全国合同合宿」の模様をレポート。今も昔も世界を魅了してやまない「JKAスタイル」の失われない輝きの理由に迫ります。
特集最後を飾るのは、三田空手会・和田光ニ師範による特別寄稿。　"本土最古の空手部"慶應大学空手部出身にして、 全日本学生個人戦二連覇、第一回世界空手道大会個人戦優勝を果たした 和田光二師範が、「本土学生組手の熱き戦い」、「船越義珍を支えた慶応義塾の空手」、そして、船越義珍の形の正しい継承を目指して活動している「木曜会の生涯稽古」についてご紹介いただきました!!


本号より注目新連載が2本同時スタート！　日本で唯一の「アートマイム（ポーランド生まれの身体表現）」 指導者として活躍しているJIDAI氏が、表現の世界はもちろんのこと、 武術、スポーツ、各種ボディワークの研究を活かし見い出した、 「動きの根源」を読み解いていく「動きの解体新書」。"エネルギーの流れ"をキーワードに、日常の立ち居振る舞いから、 力の用い方、呼吸と感情のコントロールまで、ジャンルを超えて 通用する、必見の"本質力向上メソッド"を紹介していきます。
続いて、書道十段・合氣道七段を持つウィリアム・リード師範が 今に遺された武人たちの書から、その魂の在り方を探る新連載「書から読み解く 武人の魂」。記念すべき第１回目は達人・宮本武蔵が遺した直筆の書を青い目のサムライが読み解いてゆきます。また、高岡英夫師創始による「総合呼吸法」を紹介していく好評連載「呼吸の達人！」第二教程編が本号より再始動。今回は睡眠における高度なパフォーマンスを発揮する「睡眠呼吸法・スリープ」を紹介いただきました。


さらに注目記事が続きます。羽黒派古修験道 長谷川智師が、「山伏の身ごなしで疲れない歩き方」を伝授！　"異界の道場"とも言える山中、そこで育まれた修験道の智慧を現代に活かすメソッドの数々に注目です。
また、夏真っ盛りな今だからこそ知っていただきたい"水辺の護身文化"「日本泳法」について大紹介。日本泳法は、日本独自の「オヨギ（泳ぎ）」の文化遺産に他なりません。 その実態と実用性、活用法について今回、日本水泳史研究家の中森一郎氏に紹介いただきました。

他にも広沢成山師範による好評連載「"脱力体"獲得マニュアル」特別編、藤本靖氏と橋本有子氏（ムーブメント／ダンス教育者）によるコラボ講座の模様と、注目の動作分析・質的運動理論「ラバンムーブメントアナリシス／バーテニエフファンダメンタルズ」の紹介、菅原鉄孝師による好評シリーズ「日本刀研究講座③」、呉連枝老師 来日セミナー「六合大槍」講習会、薬丸自顕流顕彰会×兵法タイ捨流龍泉館 合同演武会など、注目記事が盛り沢山!!



本号で最終回を迎える磯部晃人氏「柔道構造学」、久保山和彦氏「日本人と柔術」をはじめ、連載陣も大充実の「月刊秘伝8月号」は、7月14日（土）の発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでぜひお求め下さい！