『月刊秘伝』3月号が、2月14日(土)発売となります。
今月号の特集では、昨年11月に開催された韓氏意拳創始者・韓競辰老師の来日セミナーに密着取材した模様を紹介します!
中国武術の革命者・王向斎が創始した「意拳」。武術好きな方なら誰しもその名を聞いたことがあるかと思いますが、その拳学体系を現代にまとめあげたのが、王向斎の高弟であり「四大金剛力士」とも称された韓星橋を父に持つ、韓氏意拳創始者・韓競辰老師です。
韓老師の来日セミナーで最も印象に残ったのが、師の"活力漲る"言動でした。通訳者のマイクを凌ぐ声量とすべての現象に反応し得る身体の状態。韓老師はまさに「静中動」の体現者。「立つ・歩く・拳を振るう」あらゆる場面において、どの挙動も無駄なく静謐ながら、すべての瞬間がダイナミック。これは武術として"強い"に違いありません!
韓老師曰く、それは「すべて中国三千年の結晶である"自然"が導くもの」。その"自然状態"を作るものこそ『站樁』なのです! ところが、現代人である私たちは常日頃そうであるように概念・頭で「自然」や「站樁」について考えてしまいがち。それでは本当の"自然状態"は掴めません。韓老師が説いていたのは、"体認"(体で認知する)することの重要さです。そのための精緻な階梯が、韓氏意拳の拳学体系の中に確かにありました!
「韓競辰老師特別インタビュー」「来日セミナー密着レポート」「特別コメント(中島章雄師範、嘉陽与南師範、北川貴英師範)」「日本韓氏意拳学会光岡英稔会長による特別寄稿」の充実の内容でお送りする「韓氏意拳大特集」ぜひご覧下さい!
続いて特別企画「劉雲樵大師全集」のご紹介! 漫画『拳児』劉月侠のモデルとしても知られる伝説の武術家、劉雲樵老師に関するとてつもない"大書"がこの度、台湾の出版社 武学文化社から刊行されました。なんと全十冊の組本です! その中には、当初は劉老師が創刊した武術雑誌の名であった「武壇」の歴史や、師である李書文老師のこと、そしてもちろん八極拳や劈掛拳、八卦掌、昆吾剣に至るまでの実演、理論をもれなく収録した、まさに中国武術史上、燦然と輝く"金字塔"です。その中身に迫るは、笠尾楊柳老師と謎の編集部員「五郎くん」との対話。日本東京武壇代表、大柳勝老師の実演協力も交えて大公開します!
本号では、国際武道正風会・吉田信正師範に、柔道と合気道の融合と言ってしまうにはあまりにも深い、多彩な捨身技、限りなく連続してゆく極め技......と、望月稔師が編んだ"実戦技法"をご紹介いただきました。また、スコット・メレディス師範に内家拳としての形意拳が「いかに明勁エネルギーを養成するのか」についても寄稿いただいています!
欧米を中心に広がりを見せる騎士バトル(中世の甲冑を身に纏い鉄製の武器で"ド突き合う")の日本版、話題のアーマードバトルトーナメント「STEEL」観覧記と、「大阪の陣」の再現から功朗法の横山雅始師範が甲冑合戦を検証した記事にも注目です。東洋と西洋それぞれの「甲冑戦の真実」から"武の実戦性"に迫りました!
毎回そのするどい考察に唸らされるギリシア人武道ライター・ミリアレシス氏が、本号では「第5回鹿島神宮奉納日本古武道大会」を取材レポート! 武の聖地「鹿島」の歴史から、ミリアレシス氏が日本武術を"旅"する模様は必読です。
その他、沖縄拳法西原治師範による注目の短期集中連載の最終回「"重み"と"ムチミ"の技法」を掲載。作家・渡辺誠先生の待望の新連載「古武術おもしろ謎学」も本号よりスタート! 好評中の連載と合わせ充実の内容でおくる秘伝3月号は2月14日(土)発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。