秘伝トピックス

【巻頭特集】八卦掌──神秘の拳法の実像に迫る！

【注目記事１】北川貴英×浅谷康×中島章夫　鼎談 「重心力調整メソッド」とは？（前編）

【注目記事２】松村浩道×矢山利彦×時津賢児　特別鼎談・武道と医学の最前線「〝脳・意識・量子論〟と合気現象」

　月刊秘伝９月号の発売は、今月少し早めの８月12日（水）となります。

　巻頭特集は、数ある個性的な中国武術の中にあって、とりわけ特異な練法と技術で知られた「八卦掌」。時に「神秘」を冠せられる、この〝拳法らしからぬ拳術〟について改めて迫ってみました。

　序章では、創始者董海川から二大潮流を生み出す尹福、程廷華といった八卦掌の歴史的な歩みとそこに秘められた謎、そして、その最も特徴的な練法「走圏」の実際について、改めて「八卦掌とは何か？」ということをまとめています。

　つづく第一章では「身体練法」と銘打ち、八卦掌をはじめとした中国武術の近代化、門戸開放に尽力した姜容樵先師の流れを汲む日本姜氏門内功武術研究会代表、伊与久誠博師範に、人体を陰陽に統べる奇と正のつながりに沿って身体操作する、八卦掌ならではの身体のあり方を御紹介いただきました。

　また、第二章では「対人技法」と銘打ち、故佐藤金兵衛師範の門徒として、様々な八卦掌高手に教えを受けた全日本中国拳法連盟の臼井真琴師範に、自身の経験から特に対練によって練り上げる八卦掌の戦闘理論を御紹介いただきました。

　そして第三章では、円周を歩いて回る八卦掌の独特の練法「走圏」とは、身体にどのような影響を与え、どんな効果をなさしめるのか？　身体論者として本誌ではお馴染みの藤本靖氏が、程派八卦掌の日本八卦掌協会、本田唯人師範に体験指導いただきながら「走圏の謎」に迫ります。

　また、コラムとして、尹福より宮宝田〜宮宝斎と台湾へ伝承した八卦掌を自ら修め、合気道研究でも数々の発表をされてきている両儀堂主宰、清水豊師範に、「八卦掌と合気道」と題する考察文を寄稿いただきました。

　伝統中国武術の長い歴史の中、最終段階でまとめられた門派のひとつ、八卦掌の尽きせぬ魅力が詰まった特集となりました。

　また注目記事では、今回、興味深いダブル鼎談記事が実現。

　一つは、プロダンサーにして、スタントパフォーマーとして活躍、近年では映画「寄生獣」のアクション作りも手掛けた浅谷康氏を囲んで、動作術の会の中島章夫師範、システマ東京の北川貴英師範といった本誌レギュラー陣が、浅谷氏提唱の「重心力調整メソッド」について語り合う。みんなの憧れ〝バック転〟は重心移動で難なくできる！　重心のコントロールで無理なく身体を遣いこなす、......等々。三次元的な重心操作によって、いかにして滑らかな動きを作り出すのか、身体コントロールの探求者たちによる鼎談前編をお送りいたします。

　また、もう一つの鼎談は前号特集でも御登場いただいた、「矢山式気功」開発者にして医師でもある矢山利彦師と、矢山式気功を自らの武術体系に取り込む時津流自成道の時津賢児師、そしてやはり医師にして大東流合気柔術光道師範である松村浩道師のお三方による「武道と医学の最前線」をテーマとした興味深い鼎談が実現しました。特に矢山師によって開発された、人のエネルギー解析法である「バイオレゾナンス」による合気の解析研究とその考察についてのやり取りは、合気系武術修行者のみならず、武術の不可思議な効果と人体への影響関係に関心をもつ多くの読者にとって、新しい観点を提示するものとなるでしょう。とにかく必見の内容です。

　この他、７月号特集で独自の研究からなる日本刀剣論を披露いただいた大村紀征氏による新連載「真説〝戦う日本刀〟」、中国武術の雄として日本でも知られた馬賢達老師に代表される馬氏通備門の郭乃輝老師来日セミナーレポート、整体武術でお馴染みの河野智聖師範がシステマ創始者ミカエル・リャブコ師を自ら提唱する動体学で解析する特別企画、独特な理念で開祖直伝の教えを体現した故西尾昭二師範の育んだ〝剣体一致の合気道〟の今、等々。今回の「月刊秘伝」も見逃せない記事が満載です！


「秘伝9月号」は8月12日（水）発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。