秘伝トピックス

【巻頭】映画『迷子になった拳』今田哲史監督インタビュー
　ミャンマー伝統格闘技 "ラウェイ" 人はなぜ闘うのか

【特集】YouTubeの奥義
　武道・武術家はこう使え！

【注目記事１】日野武道研究所・日野晃
　"日野式"居合稽古で感覚を練磨する！

【注目記事２】YSPC渡邊康人　"後傾・踵荷重"で作る「達人姿勢」
自然体を取り戻すプランC　服従をやめる"姿勢の超常識"

月刊秘伝2021年5月号が、4月14日（水）に発売されます。

巻頭の「今月の秘伝なヒト！」は、ドキュメンタリー映画『迷子になった拳』の今田哲史監督へのインタビュー。「地球上で最も危険な格闘技」と言われるミャンマーの伝統格闘技・ラウェイは、一方で、最後まで立っていれば"二人の勇者"として讃えられる「神聖で最も美しい格闘技」でもあります。2016年から、ラウェイに挑戦する選手や大会関係者を追ったドキュメンタリー映画『迷子になった拳』について聞きました。

特集は、「YouTubeの奥義　武道・武術家はこう使え！」です。今や、視聴時間においてテレビに匹敵するほどの一大メディアとなったYouTube。そこでは、数多の武術・武道に関する動画も公開されています。本特集では、「武術と動画メディア」の関わりの変遷を紐解くとともに、YouTubeで自身の技や身体操法の極意を発信している武術家に登場いただき、そこに込められた思いについて語ってもらいました。さらには、読者アンケート＆本誌編集部厳選の「オススメ武術・武道チャンネル」では、王道からディープなものまでを一挙紹介。武術家、そして武術愛好家にとってのYouTubeの活かし方を示しました。
武術の技の多くは、長く、弟子たちや同じ門派の者にしか伝えられないものでした。しかし、録画機器の発達やビデオの普及に伴い、武術の名人・高段者の動画がパッケージ化され販売されるに至り、多くの愛好家たちの目に入るようになる。そして現在、YouTubeでは日々、数多くの武術・武道の動画が公開されています。特集序章では、武術史を専門とし、自らも武術を修める池本淳一氏に「武道と動画メディア」の変遷と、これからの可能性について解説してもらいました。
第一章では、ジークンドーファイナルステージの体現者・石井東吾師、リアルアクション道を極めし、ウェイブ使いの戦闘者・坂口拓師、今YouTube界で話題沸騰の「2人の達人」による特別コラボが実現！ 遠間から神速で打ち込むジークンドー・オリジナル派と超接近技法による戦闘制圧術、それぞれの技法と力の使い方を公開！
第二章は、自身の武術の発信にYouTubeを活用している二人の師範に登場いただきます。一人目は、「古武道 浅山一伝会」を配信する関展秀師範。武術という一種マニアックな世界とエンターテイメント性、本来秘匿される"秘伝"という技術の公開、ネット独特な世界観......、そこで培われるモノとは何か、「古武道浅山一伝会」の撮影現場を訪ねました。
二人目は、合気道神武錬成塾の白川竜次師範。17万の登録者数を誇る合気道神武錬成塾のYouTubeチャンネルには、常に国内外から大きな反響があり、「本当の合気道のすごさ」を伝えることの重要性を実感しているという。稽古を積み重ねた洗練された動き、柔らかくダイナミックで美しい合気道を発信することへの思いを白川師範に聞かせてもらいました。
第三章は、本特集に先立って行われた「読者オススメチャンネル」投票で選ばれた人気チャンネルと、合わせて投稿いただいたコメントを一挙公開！ さらに編集部が独自にセレクトした、秘伝的オススメチャンネルを紹介します。
そして特集の最後は、弊社BABジャパンが制作、運営しているYouTubeチャンネル「BUDO JAPAN CHANNEL」を紹介します。 武道・武術や身体操法の様々なジャンルを網羅し、その技法の一端を、実践者、そして愛好者の方たちにお届けしている 本チャンネル。「月刊秘伝」とともに、武術・武術、身体操法の奥義に迫る入り口として、ぜひ活用いただければと思います。

特集以外にも注目記事が続きます。

◎肥田春充により創始された肥田式強健術は、丹田の位置を明らかにし、「正中心」として、その機能と実践的な鍛錬法を示しました。「聖中心道肥田式強健術 鍛錬会」を主宰する田中幽月師は、「中心力」を養うことで、命のエネルギーを高めることができ、そしてそれは、全ての人が元から内に持っているものを引き出しているにすぎないと言う。半畳のスペースさえあれば、お金をかけずに誰もが行うことができる肥田式の本質について、お話を聞かせてもらいました。
◎本誌3月号「歩き」特集に登場し、大きな反響を呼んだ「ナンバ歩き」。今回紹介するのは、それを「歩き」から「走り」に発展させた「ナンバ走り」。かつて忍者や飛脚が用いていたとも考えられる、日本古来の超効率的走法。その有効性から習得法まで、ナンバ術協会最高師範矢野龍彦師が徹底解説！ さらに同会特別師範ウィリアム・リード師によるスペシャルコメントも必見！
◎名探偵シャーロック・ホームズが作中で披露した謎の武術「バリツ」。その基と目されるのが、バートン＝ライトが創始した「バーティツ」である。ボクシングやサバットなどの西洋格闘術の要素に加えて、日本柔術を学んだ経験を多分に盛り込んで創られた護身術とはいかなるものであったのか？ バートン＝ライト自らが雑誌に寄稿した記事の翻訳文を紹介します。
◎戦国の世に勇名を轟かせた真田一族。その武勲の影の立役者であり、かの真田十勇士のモデルともされる上州真田忍軍ゆかりの地・吾妻に誕生した新たなる忍びの聖地を、真田忍者の末裔である伊与久松凬師が徹底レポート！ 
◎命のやりとりをする武士の世界から生まれた武術。そして、刀という武器を用いる居合。現代において、それを学ぶことの意味とは何なのか？ 日野晃師は、その意味を自身に問いながら、心身の鍛錬に活かすために居合稽古を取り入れている。"感覚を研ぎ澄ます"ために居合稽古をどのように活かしているのかについて解説してもらいました。
◎続いては、好評シリーズ「武と馬」の第４回。徳川家光の時代、新陰流の流祖、上泉伊勢守が発明したとされる袋竹刀や鞭を使い、「鞭打ち」または「お鞭打ち」と呼ばれる馬上武芸の訓練が行われていたと言われている。今回は、その故事に倣い、紅葉台木曽馬牧場で和式馬術で和種馬に乗り、牧場の菊地幸雄先生の指導のもと、袋竹刀による馬上太刀合わせの実証実験を試みました。
◎YSPC Martial Arts Academy代表・渡邊康人師が "武道の邪道"56個の解決策（答え）を提示した好評連載「私たちのプランC」。本誌2021年2月号で幕を閉じた本連載の特別版として、今回、渡邊師に武術・護身・メンタル強化改善のための YSPC流"姿勢の超常識"について紹介いただきました。
◎"腱引き療法"筋絡導引術允可式の模様を、古式腱引き療法の伝承者・小口昭宣師がお伝えします。かつて「治しすぎて衰退した」とも言われる腱引き療法。その伝統が、この度、新たな継承者たちを得て、次代への"筋道"がつけられました。
◎現在、よく知られた大東流合気柔術とはまったく関わりのない、"もう一つの大東流"を名乗った柔術家が、近代柔術界にいた。講道館柔道が台頭し、旧来の柔術諸派と鎬を削った時代に、関西を中心に八面六臂の活躍をした"大東流柔術・半田彌太郎"の知られざる実像に迫ります！

そして、◎初見良昭宗家より二流派の家元を相伝した逆井則男師範の「"双伝！初見神流"──武神館武道の極意」、◎黒田鉄山師による直問直答「鉄山に訊け」、◎鍼灸師の宮下宗三氏が過去の医学書群から現代に効く養生法を示す「温故知新養生法」、◎家伝の卜傳流剣術を伝承する小山隆秀師範による古流剣術稽古譚「ツガルの剣」、◎高岡英夫師が開発した「歩道」を解き明かす「歩きで鍛える"歩道"入門」、◎現代を生き抜く智恵をニンジャの術と心に学ぶ山田雄司氏の「忍の細道」、◎刀剣ジャーナリスト・土子民夫氏による「戦後日本刀事件史」、◎岡部武央師範が"内なる力"を研ぎ澄ます瞑想法を示す「瞑想で強くなる！」、◎武道ライター・ミリアレシス氏が世界の道場を紹介する「世界の古武道道場通信！」、◎古武術研究家・高橋賢師が迫る古流柔術の謎とロマン「"日本柔術師"新研究」など、大好評の連載陣も必見です！

内容充実の「月刊秘伝2021年5月号」は、4月14日（水）の発売です。全国の書店、ネット書店、秘伝ウェブショップなどでお求め下さい。